改訂5版の序

 試験前になると,学生が口を揃えて「記憶力が落ちたので解剖学が覚えられません」と言ってくる.でも,アイドルの写真を見せるとほとんどの学生が名前を言えるので,記憶力の問題ではないことがわかる.確かに,見知らぬ人の写真を何百枚も見せられて「この人たちの名前,年齢,本籍,趣味,職業を覚えなさい」と言われたら誰でも嫌になってしまうだろう.これと同様,解剖学も「見たこともないものの話」なので,予想以上にイメージがつきにくく親近感もわかない.このため,ほとんどの学生は「解剖学は膨大な名称を暗記する科目」という思い込みに陥り,苦しむことになる.
 本書はそんな状況に追い込まれ,苦しんでいた学生時代の「自分」を思い出しながらつくったものである.当初は「リアリティに欠けるショボい絵」とか「実習には使えない低レベルの本」といった「まっとうなご意見」が多く「すぐに絶版になるだろう」と思っていた(絶版になっていれば「幻の名著」となったかもしれない).ところが,各大学における購入禁止令が効(?)を奏したのか,マニア本のように密かに購入してくださる奇特な方があり,今回なんと改訂5版を上梓するに至った.  改訂ごとに厚くなったのは「あれが書いてない,これも載っていない」というマニア(?)の方々のご意見を取り入れたがためで,初版は1週間くらいで読める本のつもりだったのである.今後は,ぜひ「あの項目はいらない」とか「あれは削除してよい」というご意見を頂きたい(ただし「この本はいらない」という意見は不要である).内容を削りたいのは,表向きは「ハンディな解剖学書」をめざしているからだが,実は,これ以上ページが増えると価格が上がってしまうからである(出版社からも「もう限界だ」と言われているので,この点は読者の方にぜひともお願いしたい).
 改訂に際しては,たくさんの方々からご教示を頂いた.とくに広島大学の片岡勝子教授には,ご指摘に加えて「改訂できちんと直しなさい」という励ましの言葉も頂いた(ちゃんと直せただろうか?).この場をお借りして厚く御礼申し上げる.また,実習参加をお許し頂いたうえに多くの励ましをくださった防衛医科大学校の小林靖教授,岐阜大学の正村静子教授,東京女子医科大学の佐々木宏教授,東京医科大学の伊藤正裕教授,埼玉医科大学の永島雅文教授,そして獣医解剖学についてご指導頂いた東京大学の九郎丸正道教授,金井克晃助教授にも深く感謝申し上げたい.さらに,杏林大学の白石尚基助教授,天野カオリ博士からは専門分野について多くのご意見を頂いたことを付け加えさせて頂きたい.そして,なんと言っても改訂に際してご面倒をかけたのは,中外医学社企画部の小川孝志氏,編集部の久保田恭史氏である.改めて厚く御礼申し上げる.

2006年 師走
松村讓兒


はじめに

 肉屋でロースとかヒレ,サーロイン,スペアリブといった言葉を聞いてもだれも不思議には感じない.焼肉店に行っても,何の疑問もなくハツ,カルビ,タン,サガリなどと言って注文している.しかし大半の人はどこの部分か分っていないで食べているようだ.それでも食べるのをやめて考え込んだりせず,これらの言葉と気楽につきあっている.ところが,これが解剖学となると途端に拒否反応が起こる.とくに学生は必要もないのに肩肘張って勉強しようとし,楽しむことを放棄してしまうのである.
 多くの学生は「解剖学を勉強するには暴力的な暗記が必要不可欠である」と考えている.また,医師になってからも同じように考える人は少なくない(こういう人々は解剖学に憎しみさえ感じているかもしれない…).解剖学がこのように評価されるのは,解剖学が医学教育の最初にでてくる科目であることが影響している.なにせ,今まで聞いたこともない医学用語が大挙してでてくるため,学生たちの多くはパニックに陥るのである.
 本書はこのような悲惨な状況を少しでも和らげ,解剖学を気楽に学べる導入となることを目的としている.単なる項目の羅列ではなく,黒板に描く程度の図も含めて小講義の体裁をとった.各章は器官系ごとにまとめてあるが,どこから読んでも良いように1頁ごとの読切形式を原則とした.気楽に「なるほど」を繰り返して頂ければ,著者の目的は遂げられたということになる.
 もちろん本書には不満も数多く残されており,機会があればより良いものに直して行きたいと考えている.そのためには読者のご批判やアドバイスが不可欠であり,切にご協力をお願い申し上げる次第である.
 本書の執筆に際しては,適格なご助言を頂いた小林靖博士(杏林大学医学部講師)はじめ,第一解剖学教室員各位にご助力を頂いた.この場をお借りして感謝申し上げる.また,出版に当たっては中外医学社企画部の小川孝志氏,編集部の久保田恭史氏にご協力頂いた.深く感謝申し上げたい.

1997年7月
松村讓兒


目次

第 I 章 解剖学の基礎知識

人体の区分
身体表現のきまり
細胞について
組織について
腫瘍について
器官と器官系について
ヒトの発生について
流産・早産・正期産
受精から二層性胚盤まで
胚と呼ばれる時期
三層性胚盤と胎児期以後
鰓弓って何?
鰓性器官について
咽頭嚢に由来する器官


第 II 章 運動器系

【骨・筋の基礎知識】
骨について
骨の役割
ヒトにはなぜ骨があるのか
骨の構造
骨組織の話
骨の発生
骨の連結
関節について
関節の分類
筋について
骨格筋について
筋の関連構造について

【背部の骨格と運動】
脊柱について
ヒトの脊柱の役割と特徴
高さの基準としての椎骨
椎骨の基本形態
特殊な形の椎骨
頚椎・胸椎・腰椎・仙骨
脊椎の連結
脊柱の運動
脊柱各部の運動
頚・胸・腰椎の違いと運動性
脊柱の運動に働く筋
脊柱起立筋
横突棘筋
頚部の運動と働く筋
胸鎖乳突筋の話
居眠りの筋と後頭下筋
背骨を動かす筋の支配神経
背部の筋のまとめ
頚部の筋のまとめ
舌骨に付着する筋
頚部の三角領域
脊柱の疾患について
ぎっくり腰と椎間板ヘルニア

【胸腹部の骨格と運動】
胸郭
胸部や背部で位置を表わす時
肋骨を中心として
胸郭:骨の連結
胸郭の運動:呼吸運動
横隔膜について
腹壁のランドマークと区分
腹壁の筋
腹直筋について
腹壁の筋の支配神経
腹壁の筋の働きとは?
鼡径管ってどんな管?
ヘルニアについて
腹壁の筋膜について

【骨盤の骨格と運動】
骨盤とその役割
寛骨について
骨盤の全体像
産道としての骨盤と性差
骨盤径と骨盤計測
骨盤の連結
会陰とは?
骨盤底の筋:骨盤隔膜
尿生殖隔膜
骨盤底の立体構造
会陰の神経支配

【上肢の骨格と運動】
上肢とその骨
鎖骨とは?
肩甲骨と肩の運動
肩甲骨の運動に働く筋
肩関節
複雑な肩のしくみ
肩関節の運動
肩関節に働く筋(1)
肩関節に働く筋(2)
腋窩と腋窩隙
肩関節に働く筋の支配神経
腕神経叢障害について
上腕骨の近位端〜上腕骨体
上腕骨の遠位端
上腕骨骨折
肘関節について
肘関節の運動と筋
上腕を横断してみると
肘の臨床関連事項
橈骨と尺骨
橈骨と尺骨の連結
手の骨について
手根骨の臨床
手の関節
手首の運動と筋
前腕の屈筋
前腕の伸筋
前腕の横断解剖
屈筋支帯と手根管
手背と伸筋支帯
手と指の筋
母指の運動
手のひらの筋:虫様筋の話
手のひらの筋:骨間筋
上肢の筋の神経支配
上肢の三大神経

【下肢の骨格と運動】
下肢とその骨
大腿骨について
股関節の話
股関節の運動
股関節の屈曲に働く筋
股関節の伸展に働く筋
股関節の内転に働く筋
股関節の外転・内旋と殿筋注射
股関節の外旋に働く筋
股関節に働く筋のまとめ
大殿筋の深層
筋裂孔・血管裂孔・大腿三角
内転筋管〜膝窩
大腿の横断像でわかるもの
股関節の発達と先天性股関節脱臼
大腿骨頭の栄養血管
膝関節の話
膝関節の動きと働く筋
脛骨・腓骨・足関節
足関節の動きと働く筋
下腿の横断像から見えるもの
下腿三頭筋とアキレス腱
足の屈筋支帯(足根管)と伸筋支帯
足の骨と足弓
足の筋について
下肢の筋の神経支配は?

【頭部の骨格と運動】
頭蓋の話
頭蓋を構成する骨
頭蓋の骨の連結
頭蓋冠とその表面
外頭蓋底について
内頭蓋底について
頭蓋の発育
新生児の頭蓋と泉門
眼窩について
鼻腔について
鼻腔を構成する骨
副鼻腔とは?
副鼻腔の臨床
翼口蓋窩とそこにあるもの
側頭骨について
耳の構造と側頭骨
鼓室の周辺
内耳の構造
側頭骨岩様部の管
頭蓋の孔を構成する骨
頭蓋の孔を通るものをまとめる
臨床でよく聞く頭蓋の孔
表情をつくる筋
表情筋にはどんなものがあるか
咀嚼筋
鰓弓からつくられる筋


第III章 循環器系

【循環器系の総論】
循環器系
心血管系について
特殊な血管系
血液・血管系の役割
うっ血と充血
血管の構造
血管の臨床関連事項
心拍出量ほか
少しだけ血圧の話

【動脈系の概論】
大動脈の枝と分布先
脈拍を触れる動脈
上行大動脈〜大動脈弓
胸大動脈の枝
腹大動脈の枝
大動脈瘤の話

【頭頚部の動脈】
総頚動脈を中心に
外頚動脈とその枝
顎動脈の走向と枝の行方
内頚動脈を中心として

【上肢に向かう動脈】
鎖骨下動脈
鎖骨下動脈と斜角筋隙
鎖骨下動脈の枝の追跡
イギリス型とドイツ型
腋窩動脈とその枝
胸背部の動脈連絡について
上腕動脈とその周辺
前腕の動脈を中心に
手の動脈について

【腹部と骨盤部の動脈】
前腸・中腸・後腸動脈って?
腹腔動脈
上腸間膜動脈とその枝
下腸間膜動脈とその枝
骨盤部の動脈分布
内腸骨動脈の枝はどこに行く?
閉鎖管と陰部神経管
腹壁の動脈

【下肢に向かう動脈】
大腿動脈と大腿深動脈
内転筋管について
膝周辺の動脈
下腿〜足の動脈

【静脈系について】
静脈系の概要
上大静脈とその領域:頭頚部
上肢の静脈系と皮静脈
肝門脈の話
門脈系の発生:初期の段階
門脈が形成される頃
門脈系の側副路
門脈圧亢進症って?
奇静脈系
下肢の皮静脈
静脈系の臨床関連事項
【リンパ系について】
リンパ管系について
リンパ管系の全体像
リンパ本幹について
頭頚部のリンパ系
上肢のリンパ系
下肢のリンパ系
胸壁のリンパ系
胸部臓器のリンパ系
腹部のリンパ系
骨盤部のリンパ系
ウィルヒョウとロッテル
リンパ組織とリンパ器官
脾臓はどこにある?
脾臓の組織とはたらき
胸腺の話

【心臓の解剖と機能】
心臓について
心臓の形
心臓の位置
X線でみる心臓:正面像
X線でみる心臓:斜位像
縦隔について
心臓の内景
心臓の壁と心膜(心嚢)
心膜洞・心タンポナーデ
線維輪と心筋の構築
心臓の弁について
乳頭筋の働きと弁
心音とその聴診
心雑音について
刺激伝導系
心臓収縮のコントロール
不整脈って何だ?
心臓が痛いとき
冠状動脈とその分布
冠状動脈の枝をみる
狭心症と心筋梗塞
冠状動脈の血流
心臓の静脈

【循環器系の発生】
心臓発生の始まり
心臓発生の初期
心房心室の区分
肺動脈幹と大動脈基部の形成
弁の形成
刺激伝導系の発生
心臓の静脈系の発生
発生初期の血管系
鰓弓動脈と生後の主要動脈
胎児循環の特徴

【先天性心疾患】
先天性心疾患
右心症あるいは右胸心
ファロー四徴症について
心房中隔欠損症と卵円孔開存
心内膜床欠損症
心室中隔欠損症
アイゼンメンゲル症候群
動脈管開存症


第IV章 内臓系

【消化器系の概略】
内臓と五臓六腑
消化器系
消化管の機能:消化と吸収
下痢についての話
排便と便秘について
消化器の神経支配
腹痛を中心として
消化管壁はどうなってんだ

【口から食道まで】
口腔について
歯の話
舌について
舌を動かす筋
舌の発生と神経支配
舌と甲状腺:その発生
唾液腺・口腔腺
唾液の分泌
咽頭とは?
扁桃の臨床関連事項
嚥下について
嚥下に働く筋:口腔期〜咽頭期
嚥下に働く筋:咽頭期
食道の走行
食道の構造
食道の筋層
噴門の構造
下部食道括約筋とゲップ
食道の血管分布
のど元過ぎれば熱さ忘れる理由

【胃から肛門まで】
腹部消化管について
胃について
胃の位置
胃の形態
胃の腺と粘膜
胃の筋層の特徴
嘔吐はどのようにして起こるか
小腸について
十二指腸
十二指腸に関するメモ
空腸と回腸
メッケル憩室と腸管の発生
大腸について
消化管内ガスについて
回盲部を中心に
結腸の構造
腸管の構造と臨床
直腸と肛門
発生からみた肛門
痔について

【腹膜と腸間膜について】
腹膜・腹膜腔とその底部
腹膜腔の凹み
腹膜後器官
腹膜腔の発生を中心に(1)
腹膜腔の発生を中心に(2)
腸間膜の形成
大網の形成
十二指腸付近の腹膜
消化管と間膜
腹腔前壁の腹膜
横隔膜の発生

【肝・胆・膵】
肝臓のかたち
肝臓の区域
肝臓の血管
肝静脈と肝区域
肝臓の組織構造
肝臓の機能
黄疸の話
肝硬変について
肝臓と腹膜との関係
小網と網嚢孔
胆嚢
胆路の神経支配と胆汁
膵臓:すべて(pan)肉(creas)
膵臓の外分泌機能
膵臓の内分泌機能
膵臓の発生
腹部を横断像でみると

【呼吸器系:気道】
呼吸器系の区分
鼻腔の話
クシャミについて
鼻腔・咽頭・眼窩・中耳
のどの仕組み:喉頭の支柱
喉頭の内部構造
喉頭の筋と発声
声帯の臨床関連事項
気管
気管支
気道:少しだけ組織学
咳としゃっくり

【呼吸器系:肺】
肺の話
肺の葉と区域
肺区域の位置関係
X線像でみた肺
胸膜について
肺の組織はどうなってんだ
呼吸器の発生
組織でみる肺の発生
肺の機能血管と栄養血管
肺の臨床関連事項
胸部の横断像から分かること

【泌尿器の話】
泌尿器系の全体像
腎臓について
腎臓の断面
尿の生成と腎臓の組織学
腎臓の中の血管
腎盤(腎盂)と尿管
尿路結石と神経・血管
膀胱について
膀胱の構造
排尿のしくみ
尿道について
泌尿器の発生

【生殖器について】
男性生殖器
精巣と精巣上体
陰嚢と精巣下降
精巣の臨床関連事項
精管と精索
精嚢・前立腺・尿道球腺
おチンチン(陰茎)について
勃起の起こる機序
射精のメカニズム
女性生殖器の話
子宮・卵巣の支持装置
卵巣について
卵管を中心に
子宮〜腟にかけて
女性生殖器のリンパ
生殖器の発生
乳房と乳腺


第V章 神経系と感覚器

【神経系の総論】
神経とは?
神経系の誕生と進化
末梢神経の分類
神経組織について
神経細胞の話
神経細胞の進化
髄鞘と神経鞘
跳躍伝導と脱髄疾患
神経の連絡 :シナプス
ニューロンの変性と再生
神経膠細胞
神経系の初期発生
神経細胞と神経膠細胞の発生分化
神経堤に由来するもの
血液・脳関門
脳浮腫になると

【脳のかたち】
中枢神経系
脳の区分
脳の発生
脳を包む膜:髄膜の話
硬膜について
髄膜と出血
脳ヘルニア
頭蓋内圧亢進
MRIで見た脳

【脳室・髄液・血管系】
脳室について
髄液の循環
髄液から何が分かるか?
水頭症って?
脳に分布する動脈
脳に向かう血管の障害
脳における各動脈の分布域
脳表面の動脈
脳に入り込む動脈:中心枝
中心枝をちょっと詳しく
脳の静脈と硬膜静脈洞
海綿静脈洞

【大脳の外観と皮質】
終脳のしくみ
大脳半球の表面
前頭葉の外観
頭頂葉の外観
側頭葉と後頭葉の外観
大脳皮質
大脳皮質の組織をのぞく
場所による新皮質の違い
新皮質の機能局在:ブロードマン領野
新皮質の機能局在:運動関連領野
1次運動野の体部位局在
新皮質の機能局在:感覚中枢
新皮質の機能局在:言語中枢
発話機構について
視覚野と聴覚野
連合野について

【辺縁系・大脳核・大脳髄質】
嗅脳系
大脳辺縁系について
扁桃体と情動
海馬体について
海馬とその線維連絡
記憶について
大脳基底核(大脳核)
基底核の機能と線維連絡
ハンチントンとパーキンソン
大脳髄質と神経線維
交連線維と左右大脳半球の連絡
投射線維
内包って?
内包の神経線維束
内包の血管分布

【間脳】
間脳について
視床とは?
主な視床核と線維連絡
視床上部と松果体
視床下部
視床下部の内部構造
下垂体について

【脳幹を中心に】
中脳ってどこ?
中脳の形と働き
中脳上丘レベルの構造
中脳下丘レベルの構造
橋についての話
橋の中身
延髄
延髄の中身
脳幹に分布する動脈
延髄外側症候群
脳神経核の分類と配列
脳幹網様体
網様体の入力・出力

【小脳】
小脳
機能からみた小脳
小脳の内景
小脳の核について
小脳の線維連絡:入力線維
小脳の線維連絡:出力線維
大脳・小脳連関
小脳に分布する動脈
小脳障害の部位診断

【脊髄について】
脊髄の外形(1)
脊髄の外形(2)
脊髄の動脈
椎骨静脈叢
脊髄髄膜の話
腰椎穿刺
脊髄の輪切り
脊髄灰白質はどうなってるか
脊髄にみられる神経細胞
脊髄白質の神経路(1)
脊髄白質の神経路(2)
脊髄反射
脊髄分節と感覚・運動・反射

【伝導路の話】
伝導路
錐体路
皮質延髄路あるいは皮質核路
錐体外路系とは?
脊髄レベルの錐体外路系
感覚について
感覚路(1):識別型精細触・圧覚
感覚路(2):非識別型粗大触・圧覚
感覚路(3):温・痛覚
感覚路(4):意識されない深部感覚
感覚路(5):意識にのぼる深部感覚
顔面の感覚路
感覚解離?

【特殊感覚の伝導路】
味覚の伝導路
嗅覚の伝導路
視覚路
視覚中枢
対光反射とその経路
調節反射とその経路
視覚路の障害

【視覚器を中心に】
視覚器:眼球
眼球外膜:強膜と角膜
脈絡膜・毛様体・虹彩
網膜と眼底
網膜の組織構造
うっ血乳頭
水晶体
眼房水と眼圧
外眼筋とは?
外眼筋と眼球運動
両眼の運動
水平注視と垂直注視
MLF症候群とPPRF症候群
眼瞼とモノモライ
涙の話
涙の分泌に関わる神経

【聴覚・平衡感覚器】
耳の仕組み:音を聞く
聴覚の伝導路
平衡感覚器
平衡感覚の伝導路
前庭動眼反射

【脳神経について】
脳神経について
脳神経の区分と線維構成
三叉神経について
三叉神経の伝導路
顔面神経
顔面神経の中枢性麻痺
顔面神経の末梢性麻痺
舌咽神経
迷走神経
迷走神経の線維成分
副神経について
舌下神経とその障害
脳神経の反射

【脊髄神経と自律神経系】
脊髄神経
脊髄神経の前枝と後枝
皮膚分節(デルマトーム)
頭頚部の皮神経
脊髄神経叢とは
頚神経叢
頚神経ワナ
腕神経叢
腕神経叢から出る神経
臨床と関連して
上肢の皮神経
腰神経叢
仙骨神経叢
坐骨神経について
殿部〜下肢の皮神経
自律神経系について
自律神経系の全体像
交感神経幹
頭頚部の自律神経系
星状神経節ブロック
腹部の自律神経系
骨盤部の自律神経系

付.人名のついた用語

日本語索引
外国語索引

[コラム]
アスクレピオスの話
クイズ:解剖手技の呼び名
ブラロック・タウシッグ手術