序
ヒトの一生は卵細胞と精子との出会い，結合による受精卵から始まり，ヒトとしての寿命life spanを生きて一生を終る．その間，先天性・後天性の疾病や事故などによって期待余命life expectancyが寿命spanよりも短く終るのが普通である．発達という概念からいうと，受精卵の時代から遺伝と環境の両要因によってヒトは発達し，ヒトとしてのlife spanを終るまで発達し続けて一生を終る．
生命科学の諸領域の発展により，ある系統の発達や，疾病に対する理解，成因，診断，治療，予後，管理，生存といった面も，ヒトの一生のlife cycle，いいかえるとヒト生物学，ヒト学のなかで縦，横，総合的にとらえてゆくべきものとなった．
子どもの医学の場合も，life cycleの1セグメントとして，子どもをおとなの分節として診療するのでなく，縦長longitudinalに眺望しつつ診療してゆくのが自然である．
循環器系は，発生の途上一番初めに機能するシステムとして知られ，機能しつつ，成長発育してゆくのが特徴である．
今世紀の前半から1950年代にかけ，心疾患の臨床的理解は，Etiology 成因，Anatomy 解剖，Physiology 生理の3方面からなされてきた．そして，診断法・治療法・追跡・管理の進歩によって，そのほとんどのものが罹病度と自然歴に照らした必要度に応じて治療され延命できるようになった．
1960年代に入ると，予防をめざした成因学への努力が少しずつなされるようになった．
臨床遺伝学的分類，遺伝と環境の相互作用の認識，染色体を中心とする細胞遺伝学，催病原の検証などである．一方，基礎的な分子細胞生物学の発展は，生体系の情報系と物質系，そのかかわりや各系のしくみの巧みさと深さを教えてくれている．したがって，上記EAPは医学各領域の進歩に応じて次のごとく拡大されてきているのが現状である．
“E”はetiologyであり，genetics，expression，environment，そしてEはepidemiology，electrophysiologyも包含する．細胞機能としてendo-exocytosisも入る．
“M”はmolecule，messenger，membrane，metabolism，mitochondria，morphogen，matrix，mesenchymal induction，migration，morphogenesis，maturation, mutationであり，全体的にはmechanismといえよう．
“A”はanlage，anatomyを代表し，normalとabnormalの表現型を示す．超微細構造からマクロの解剖まで含まれる．adhesion，autocrine，apoptosisも重要な現象である．
“P”はphysiology，pharmacology，pathologyとpathogenesisを意味する．polymorphismは分子レベルから存在し，paracrine現象もみられ，最近protein kinesisも究明されつつある．
“S”は，基礎的にはsignal，synthesis，skeletonを意味しligand-receptor-transduction-effector機構の解明が進む．臨床的にはstrategy for survivalやsurgeryを表すといえよう．
Quality of lifeの形成，維持にはQuality of heart and vesselsが重要である．Quality of heartの形成にはその形成の基礎にあるQuality of genesと受精卵の発生から発達に影響するQuality of environmentとその相互作用がかかわっている．したがって，発達心臓病学とはQOHをQOG，QOEとその相互作用の結果として現れた心血管疾患を生涯にわたって研究するものである．
いいかえると，受精卵の発生からはじまり，胎生期の心血管系の形態形成，機能の発達，新生児，乳児，小児，思春期，成人，老齢，死に至るまで，遺伝，環境，社会，生態系など諸要因の織りなす人生暦の流れに基づいて，縦に発達する心臓病学を記載してゆこうというのが本書の目的である．
発達する，de velopとは包みを開くという意味があり，本書が受精卵の発達から老年死（これもプログラムされている）に至るまで，心血管系（正常，異常）の関与について，各個人の生涯歴を理解する一助になれば幸いである．
対象となる読者は主に小児期の心疾患の診断，治療，看護に携っている方々と思われるが，ここ数十年来の医療の進歩によって，かつての小児心疾患患者は成人になり，かつての成人心疾患患者は高齢者となってきているので，縦に継続した心臓病診療，縦長心臓病学が必要とされるようになってきている．小児科医や小児の看護者は子どもの予後，将来を，内科医や老人病医はかつての子ども像，あるいは次（F1），次次（F2）世代如何を識りたいであろう．
臨床医学でこのようなconceptがどのように受け入れられるであろうか．Richard Dawkins風に表現すれば，このconceptもmeme（文化の伝承単位）の1つといえよう．読者にどのようにinterpret，transmitされ，blendされmutateされ，surviveしてゆくであろうか．
1997年8月
執筆者代表 高尾篤良
執筆者
高尾篤良 中澤誠 富田幸子 栗原裕基 安藤正彦 中西敏雄 松岡瑠美子 相羽純 門間和夫 里見元義 後藤彰子 岡田了三 楠元雅子 大川真一郎 近藤瑞香 百々秀心 篠原徳子 柴田利満 富松ふみ子 泉田直己 上村茂 近藤千里 高橋幸宏 服部恵子 高梨吉則 八田光弘 小柳仁 浅井利夫 矢嶋茂裕 長谷川浩 木村しづ江 山本由理子 今村甲 高橋良明 村山正博 小林博英 新村一郎 森一博 松岡優 西畠信 篠原徹 森島正恵 西川俊郎 迫村泰成 鈴木清志 富松宏文 朴仁三 原田順和 森克彦 松本康俊 丹羽公一郎 宮原晋一 立石一馬 寺井勝 宝田正志 石川自然 鈴木淳子 曽根克彦 小西貴幸 佐地勉 宮沢要一朗 栗原八千代 康井制洋 佐藤秀郎 瀬口正史 安河内聰 間峡介 清水隆 村田光範 数間紀夫 堤篤子 真下和宏 黒澤博身
目次
臨床発達心臓病学へのアプローチ 〈高尾篤良〉 1
Ａ．臨床発達心臓病学へのアプローチ 1
Ｂ．Quality of LifeとQuality of Heart 2
Ｃ．心疾患の病型・病態と自然歴・術後歴 2
総 論
§1．心臓の形成と発達
1．心臓の発生と発達を制御する分子経路
〈中澤 誠，富田幸子〉 8
Ａ．心筋の発達を制御する転写因子 8
Ｂ．原始心筒の形成とループ 11
Ｃ．心房心室・房室弁の特異性とその形成 13
Ｄ．神経堤細胞と心血管の発達 15
Ｅ．心臓刺激伝導系の発達 15
Topics エンドセリン遺伝子ノックアウトと
心血管異常 〈栗原裕基〉 18
Topics レチノイン酸受容体と発達心
〈富田幸子，中澤 誠〉 20
2．心臓の発生と形態 〈安藤正彦〉 22
Ａ．循環器系の成立とその変化 22
Ｂ．心臓の初期発生 22
Ｃ．心ループ形成 24
Ｄ．心ループの法則 24
Ｅ．心ループの成熟 25
Ｆ．心中隔形成の原理 26
Ｇ．心房と心房中隔の形成 29
Ｈ．房室管の分割と房室弁形成 34
Ｉ．左・右心室と心室中隔の形成 35
Ｊ．動脈幹中隔，円錐中隔の形成 37
Ｋ．半月弁の形成 38
Ｌ．大動脈弓の発生 38
Ｍ．大静脈系の発生 40
3．心臓大血管の発生と血行動態 43
Ａ．血流の発生 〈中澤 誠〉 43
Ｂ．循環機能の発達 〈中澤 誠〉 44
Ｃ．発生初期の心機能 〈中澤 誠〉 45
Ｄ．発達過程の心筋，血管平滑筋の特性
〈中西敏雄〉 59
4．心臓の発生，発達と分子医学
〈松岡瑠美子〉 53
Ａ．筋肉の形成 53
Ｂ．心臓の発達・発生と心筋・骨格筋ミオシン
アイソザイム 54
Ｃ．血管の発生・発達と平滑筋・非筋ミオシン
重鎖遺伝子発現 56
Topics 刺激伝導系の発達
〈富田幸子，相羽 純〉 57
Memo 分子心臓病学 〈高尾篤良〉 58
5．胎児期の血行動態とその出生時変化
〈門間和夫〉 59
Ａ．臨床的意義 59
Ｂ．胎児循環 59
Ｃ．卵円孔の開存 61
Ｄ．静脈管の開存 61
Ｅ．胎生期の心臓の予備能 61
Ｆ．胎児心不全例の臨床的観察 61
Ｇ．出生時の血行動態 61
6．臨床胎児心臓病学 〈里見元義〉 65
Ａ．胎児血行動態 65
Ｂ．正常ヒト胎児血行の観察 65
Ｃ．胎児心エコー図検査法 66
Ｄ．胎児心臓病学についての考察 74
7．新生児心臓病学 〈門間和夫〉 76
Ａ．新生児に発症する先天性心疾患 77
Ｂ．動脈管 77
Ｃ．卵円孔 81
Ｄ．肺血管床 82
8．周生期特有の循環器病態 〈後藤彰子〉 84
Ａ．周産期特有の問題点 84
Ｂ．胎児双胎間輸血症候群（TTTS） 84
Ｃ．新生児遷延性肺高血圧症（PPHN）・
心筋障害・三尖弁閉鎖不全 85
Ｄ．未熟児動脈管開存症（PDA） 89
Ｅ．糖尿病母体児（IDM）の肥大性心筋症 91
§2．先天性心臓疾患の成因と遺伝相談
1．先天性心臓疾患の成因と遺伝相談
〈安藤正彦，松岡瑠美子，高尾篤良〉 92
Ａ．遺伝的要因の歴史的考察 92
Ｂ．22q11.2欠失症候群（CATCH22） 92
Ｃ．Williams症候群（WS） 96
Ｄ．Marfan症候群 97
Ｅ．Holt－Oram症候群 98
Ｆ．家族性内臓錯位 98
Ｇ．Noonan症候群 98
Ｈ．遺伝相談 98
§3．成人期心疾患
1．成人期心血管疾患の病理 〈岡田了三〉 103
Ａ．成人にみられる先天性心奇形 103
Ｂ．成人期の後天性心血管疾患 108
2．成人期の先天性心疾患 〈楠元雅子〉 117
Ａ．成人における先天性心疾患の頻度 117
Ｂ．成人におけるCHDの病態，合併症および
偶発症 118
Ｃ．手術適応と術後の問題点 130
3．高齢者先天性心疾患 〈大川真一郎〉 131
Ａ．高齢者先天性心疾患の頻度 131
Ｂ．心房中隔欠損 （ASD） 134
Ｃ．心室中隔欠損（VSD） 137
Ｄ．動脈管開存 （PDA） 139
Ｅ．その他の先天性異常による心疾患 142
4．先天性心疾患の妊娠と出産
〈楠元雅子，近藤瑞香〉 144
Ａ．正常妊娠時の循環系の変化 144
Ｂ．先天性心疾患における妊娠・分娩の
臨床統計 144
Ｃ．妊娠許可条件 145
Ｄ．疾患別にみた妊娠・分娩 146
Ｅ．妊娠中の合併症と内科的管理 147
Memo 小児心臓病患者の成人期への移行と
診療体系－米国の事情 〈百々秀心〉 148
Memo 小児心臓病患者の成人期への移行と
診療体系－英国の事情 〈篠原徳子〉 151
§4．診断学
1．ベッドサイドの診断学 〈中澤 誠〉 152
2．心電図 〈柴田利満〉 160
3．Holter心電図 〈富松ふみ子〉 166
Ａ．検査方法 166
Ｂ．適 応 166
4．体表面電位図 〈泉田直己〉 168
5．電気生理学的検査 〈相羽 純〉 170
6．X線 〈中澤 誠〉 173
Ａ．解読上の必要事項 173
Ｂ．解読の実際 175
7．超音波診断 〈里見元義〉 177
Ａ．断層心エコー図 177
Ｂ．Mモード心エコー図 184
Ｃ．ドプラーエコー 189
Ｄ．コントラストエコー 190
Ｅ．経食道心エコー，血管内エコー 198
Ｆ．三次元エコー 200
8．MRI（magnetic resonance imaging,
核磁気共鳴画像） 〈上村 茂〉 201
Ａ．各種撮影法の特徴 201
Ｂ．MRI造影剤 202
Ｃ．心臓・大血管のMRI 203
9．心臓核医学 〈近藤千里〉 206
Ａ．心筋血流イメージング 206
Ｂ．心筋代謝イメージング 207
Ｃ．心臓交感神経イメージング 207
Ｄ．心血液プールイメージング 208
10．心臓カテーテル検査法と心臓血管造影法
〈門間和夫〉 209
Ａ．心臓カテーテル検査の適応 209
Ｂ．装置と道具 209
Ｃ．準備と前処置 210
Ｄ．カテーテル検査の手技 210
Ｅ．カテーテルの種類と選択 210
Ｆ．血液酸素飽和度の測定 211
Ｇ．酸素消費量の測定 211
Ｈ．心拍出量と短絡量の計算 212
Ｉ．心臓大血管内の圧 213
Ｊ．体血管抵抗と肺血管抵抗 215
Ｋ．心臓血管造影法 216
Ｌ．造影像 217
Ｍ．心臓カテーテル検査の合併症とその予防 217
11．運動負荷検査 〈高橋幸宏〉 218
Ａ．運動負荷方法 218
Ｂ．健康小児の運動機能 221
Ｃ．先天性心疾患患児の運動機能評価 225
12．分子医学による診断 〈松岡瑠美子〉 228
Ａ．遺伝子座の同定 228
Ｂ．染色体における微少欠失の同定 229
§5．治療学
1．心不全の治療 〈中澤 誠，服部恵子〉 232
Ａ．心不全の定義と基礎病態 232
Ｂ．代償機構 234
Ｃ．心不全の診断 235
Ｄ．心不全の治療 237
2．外科的治療総論 〈高梨吉則〉 245
Ａ．姑息手術 245
Ｂ．心内修復術 246
3．カテーテル治療 〈中西敏雄〉 248
Ａ．肺動脈弁狭窄症 248
Ｂ．純型肺動脈弁狭窄または閉鎖症 251
Ｃ．肺動脈末梢狭窄症 252
Ｄ．血管狭窄に対するステントを用いた治療 254
Ｅ．Blalock－Taussig短絡（B－T）または動脈管
狭窄に対する経皮的バルーン拡大術 255
Ｆ．大動脈弁狭窄症 255
Ｇ．乳児期重症大動脈弁狭窄症（critical AS） 257
Ｈ．大動脈縮窄症 259
Ｉ．僧帽弁狭窄症 260
Ｊ．心房中隔裂開術 260
Ｋ．側副血行動脈に対するコイル塞栓術 261
Ｌ．動脈管開存症 261
Ｍ．心房中隔欠損症 263
Ｎ．不整脈に対するカテーテル治療 263
4．不整脈のカテーテルアブレーション
〈相羽 純〉 267
Ａ．対象と適応 267
Ｂ．高周波通電法 267
Ｃ．焼灼用カテーテル 267
Ｄ．準 備 268
Ｅ．各 論 268
Ｆ．小児の特異性と安全性，合併症の問題 275
5．一酸化窒素吸入療法 〈近藤千里〉 276
Ａ．臨床応用 276
Ｂ．NO吸入の問題点 277
6．心臓移植:小児と成人
〈八田光弘，小柳 仁〉 278
Ａ．わが国における渡航移植症例の現状 278
Ｂ．小児心臓移植の適応と成績 279
Ｃ．小児心臓移植の特殊性 279
Ｄ．成人心臓移植の最近の課題 280
§6．小児心疾患の管理と諸問題
1．心疾患児の運動と管理 （含む水泳）
〈浅井利夫〉 284
Ａ．各種心疾患の運動による血行動態の
主な変化 284
Ｂ．心疾患児の運動指導と管理の基本 285
Ｃ．先天性心疾患児の運動と管理 288
Ｄ．先天性心疾患術後児の運動と管理 288
Ｅ．不整脈児の運動と管理 293
Ｆ．川崎病罹患児の運動と管理 294
Ｇ．具体的な指導 294
Ｈ．水中スポーツの参加の可否 295
Ｉ．楽しむスポーツ教育 297
Memo 登山と心疾患 〈矢嶋茂裕〉 297
2．心疾患者の生活管理と指導 :項目と要点
〈門間和夫，高尾篤良〉 298
Ａ．乳幼児 298
Ｂ．学 童 299
Ｃ．各種先天性心疾患の術後遠隔期の主な
問題点と管理基準 300
Ｄ．成人期への移行と生活管理指導 301
3．先天性心疾患患児の精神・心理的問題
〈安藤正彦，長谷川浩〉 302
Ａ．心奇形児とライフサイクル 303
Ｂ．患児の心理的問題 304
Ｃ．心奇形児をかかえた家族 305
Ｄ．学校生活と先天性心疾患 308
Ｅ．先天性心疾患と社会適応 308
4．心疾患と福祉体系 〈相羽 純〉 311
5a．先天性心疾患患者の看護－小児
〈木村しづ江〉 313
Ａ．新生児期から乳児早期の看護 313
Ｂ．乳児後期から幼児期の看護 314
Ｃ．学童期の看護 315
5b．先天性心疾患患者の看護－成人
〈山本由理子〉 315
Ａ．軽症例の看護 316
Ｂ．中等症例の看護 316
Ｃ．重症例の看護 316
Ｄ．終末期の看護 317
6a．実地医家と子どもの心臓病－実地医家の
経験と独白 〈今村 甲〉 318
Ａ．地域医療システム（出張専門外来） 318
Ｂ．外科手術 318
Ｃ．結婚と妊娠 318
Ｄ．quality of life 318
Ｅ．実地医家と小児心臓病児の親との関係 319
6b．実地医家と子どもの心臓病－専門医・学校・
行政と心臓病の子どもをもつ両親の役割
〈�橋良明〉 319
Ａ．行政・保健所の対応 320
Ｂ．両親の心疾患児への対応 320
Ｃ．学校の対応 324
Ｄ．保健所検診と学校心臓検診 324
Ｅ．考 案 326
Memo チアノーゼ心疾患と飛行機旅行
〈高尾篤良〉 327
7．小児での心疾患と急性死 〈中澤 誠〉 328
Ａ．突然死の定義 328
Ｂ．学校での突然死の実態 328
Ｃ．突然死例の基礎疾患 328
Ｄ．生前基礎疾患が不明の突然死 330
§7．心臓死亡学
1．小児心疾患死亡学 〈高尾篤良〉 333
Ａ．死亡学thanatology 333
Ｂ．医学死亡学 333
Ｃ．死亡機序学 333
Ｄ．ヒトの死と臨床 333
Ｅ．臨死の子どもと近親者
（親，同胞，祖父母など） 334
Ｆ．死期の迫った年長児へのアプローチ 334
Ｇ．慢性経過死の子ども，治療法がなくて自
然死を待つ子ども，急死率の高い心疾患
の子どもと医師，病院，家庭，学校，社
会環境 334
Ｈ．遺族の子どもの死に対する反応 335
Ｉ．子どもの心臓病治療と死亡学・生学 335
2．成人心疾患の死亡学 〈村山正博〉 335
Ａ．死因統計の基準変更による心疾患死亡
実態の変貌 336
Ｂ．心疾患における自然歴 336
Ｃ．突然死と心臓性突然死の定義 337
Ｄ．突然死の頻度および背景因子に関する
実態 337
Ｅ．健康者における心臓性突然死 338
Ｆ．臨床における心臓性突然死の実態 338
各 論
§8．先天性心疾患
1．体静脈系の異常 〈小林博英，新村一郎〉 342
Ａ．上大静脈異常 343
Ｂ．下大静脈異常 344
2．冠静脈洞の異常 〈上村 茂〉 345
3．総肺静脈還流異常 〈森 一博，里見元義〉 347
4．部分肺静脈還流異常症
〈森 一博，里見元義〉 354
5．肺静脈狭窄・閉鎖 〈中西敏雄〉 358
6．心房中隔欠損 〈松岡 優，中澤 誠〉 360
7．三心房心 〈西畠 信〉 368
8．単心房 〈松岡 優，中澤 誠〉 371
9．心房内臓錯位症候群 〈篠原 徹，相羽 純〉 373
Topics 内臓心房錯位症候群のモデル動物
〈森島正恵〉 380
10．三尖弁閉鎖 〈森 一博，安藤正彦〉 385
11．Ebstein奇形と近縁疾患 〈安藤正彦〉 394
Topics ARVC 〈西川俊郎，迫村泰成〉 404
12．房室弁両室挿入 〈里見元義〉 406
13．房室弁交差と上下の心室配列
〈安藤正彦，門間和夫〉 410
14．心内膜床欠損症 〈鈴木清志〉 415
15．左室右房交通症 〈森 一博，松岡 優〉 422
16．僧帽弁狭窄 〈西畠 信〉 425
17．僧帽弁閉鎖不全 〈西畠 信〉 428
18．三尖弁閉鎖不全 〈富松宏文〉 431
19．心室中隔欠損 〈門間和夫〉 434
20．漏斗部心室中隔欠損兼大動脈弁閉鎖不全，
Valsalva洞動脈瘤 〈門間和夫〉 443
21．右室内異常筋束 〈門間和夫〉 446
22．単心室 〈安藤正彦，朴 仁三〉 449
23．左心低形成症候群 〈原田順和〉 461
24．Fallot四徴症 〈門間和夫〉 469
25．肺動脈閉鎖兼心室中隔欠損 〈門間和夫〉 476
26．完全大血管転換 〈門間和夫〉 481
27．両大血管右室起始 〈西畠 信〉 488
28．総動脈幹残遺 〈森 克彦〉 498
29．右肺動脈上行大動脈起始 〈門間和夫〉 505
30．修正大血管転換 〈門間和夫〉 507
31．肺動脈弁狭窄症 〈松本康俊，中澤 誠〉 512
32．肺動脈弁欠損 〈相羽 純〉 521
33．純型肺動脈閉鎖症 〈中澤 誠，服部恵子〉 523
34．末梢性肺動脈狭窄 〈中澤 誠〉 526
35．一側肺動脈欠損 〈門間和夫〉 528
36．大動脈弁狭窄症 〈中西敏雄〉 530
Ａ．大動脈弁性狭窄 530
Ｂ．大動脈弁下狭窄症 537
Ｃ．大動脈弁上狭窄症 541
37．大動脈弁閉鎖不全症 〈中西敏雄〉 546
38．大動脈弁欠如 〈丹羽公一郎〉 548
Memo 大動脈弁欠如の病理 〈宮原晋一〉 551
39．先天性多弁膜症 〈立石一馬〉 552
40．動脈管開存 〈門間和夫〉 555
41．大動脈縮窄 〈門間和夫〉 560
42．大動脈弓離断 〈門間和夫〉 568
43．大動脈肺動脈中隔欠損 〈森 克彦〉 573
44．血管輪，大動脈弓分岐の奇形，両側動脈管
〈門間和夫〉 581
45．vascular sling 〈門間和夫〉 587
46．冠状動脈の奇形 〈門間和夫〉 589
Ａ．左冠状動脈肺動脈起始症 589
Ｂ．冠状動脈瘻 593
Ｃ．冠状動脈口の先天性狭窄または閉鎖 596
Ｄ．その他の冠動脈の起始異常 596
47．心室瘤，心室憩室 〈寺井 勝〉 597
48．胸結合体，心臓脱 〈西畠 信〉 600
Ａ．胸結合体 600
Ｂ．心臓脱 601
49．心臓位置異常－dextrocardia,
mesocardia, levocardia 〈門間和夫〉 603
Ａ．右胸心dextrocardia 603
Ｂ．mesocardia 609
Ｃ．isolated levocardia 609
50．体動静脈瘻 〈門間和夫〉 611
51．肺動静脈瘻 〈門間和夫〉 614
52．肺動脈左房交通 〈宝田正志〉 616
53．心膜欠損 〈ﾞ（石川）自然〉 620
54．解剖学的修正大血管位置異常症と
孤立性心室逆位 〈門間和夫〉 621
Ａ．解剖学的修正大血管位置異常症 621
Ｂ．孤立性心室逆位 622
§9．生後発症心疾患（非奇形心疾患）
1．川崎病の心血管病変 〈中西敏雄〉 625
Ａ．心血管合併症の頻度 625
Ｂ．自然歴 628
Ｃ．心血管合併症 628
Ｄ．僧帽弁閉鎖不全 639
Ｅ．心筋梗塞 642
Ｆ．成人の川崎病冠動脈病変 643
Ｇ．川崎病は冠動脈硬化のrisk factorと
なるか？ 644
Ｈ．治 療 645
Topics 川崎病心臓病変の病態 〈寺井 勝〉 648
Topics 川崎病後の成人 〈鈴木淳子〉 650
2．リウマチ熱，リウマチ性弁膜症
〈曽根克彦〉 652
3．僧帽弁逸脱症候群 〈小西貴幸〉 655
4．心筋炎 〈佐地 勉〉 659
5．ミトコンドリア病 〈森 一博〉 670
6．心筋症 〈西川俊郎，宮沢要一朗〉 674
Topics 肥大型心筋症の分子医学
〈松岡瑠美子〉 684
7．原発性心内膜線維弾性症 〈西川俊郎〉 686
8．心臓腫瘍 〈富松宏文，西川俊郎〉 692
Memo MRIによる組織診断 〈上村 茂〉 697
9．糖原病 〈中西敏雄〉 698
10．Fabry病 〈中西敏雄〉 701
11a．代謝・内分泌疾患の心病変－代謝異常
〈上村 茂，宝田正志〉 703
Ａ．遺伝性ムコ多糖代謝異常症（ムコ多糖症）
703
Ｂ．糖蛋白（オリゴ糖）代謝異常 706
Ｃ．アミノ酸代謝異常 706
Ｄ．脂質代謝異常 706
Ｅ．ムコリピドーシス 708
Ｆ．その他の代謝異常 709
11b．代謝・内分泌疾患の心病変－内分泌疾患
〈上村 茂〉 710
Ａ．甲状腺疾患 710
Ｂ．副甲状腺疾患 713
Ｃ．副腎疾患 714
12．Pseudoxanthoma elasticum
（弾性線維性仮性黄色腫） 〈中西敏雄〉 717
13．Marfan症候群 〈門間和夫〉 718
14．Ehlers－Danlos症候群
〈門間和夫，栗原八千代〉 721
15．神経・筋疾患に伴う心臓病変
〈松岡 優，森 一博〉 723
Ａ．筋ジストロフィー 723
Ｂ．筋緊張性ジストロフィー 728
Ｃ．結節性硬化症 730
Ｄ．Friedreich病 732
16．膠原病に伴う心臓病変 〈康井制洋〉 733
Ａ．若年性関節リウマチ 733
Ｂ．小児SLE 734
Ｃ．若年性皮膚筋炎 738
Ｄ．混合性結合組織病 738
17．血液疾患に基づく心疾患 〈佐藤秀郎〉 739
18．全身疾患に伴う心臓障害 〈瀬口正史〉 740
Ａ．胎児・新生児期 740
Ｂ．乳児期以降 741
19．薬物による心臓障害 〈安河内 聰〉 745
Ａ．心障害の種類と薬物 745
Ｂ．アントラサイクリン系薬剤と心臓障害 745
Ｃ．カテコラミンと心臓障害 749
Ｄ．生物学的製剤と心毒性 750
Ｅ．過敏症心筋炎を示す薬剤 750
20．循環器系薬剤の妊婦・胎児に及ぼす影響
〈松本康俊，高尾篤良〉 751
21．心外膜疾患 〈柴田利満〉 755
Ａ．心外膜炎 756
Ｂ．心タンポナーデ 759
Ｃ．心嚢内容の異常 760
Ｄ．心外膜腫瘍 760
Ｅ．その他 760
22．感染性心内膜炎 〈間 峡介，清水 隆〉 760
23．心臓外傷 〈門間和夫〉 765
24．高血圧，低血圧 〈村田光範〉 768
Ａ．血圧について 768
Ｂ．血圧測定法 769
Ｃ．高血圧の定義 771
Ｄ．小児期の血圧のtrackingについて 771
Ｅ．小児期高血圧の考え方 771
Ｆ．高血圧の実際 773
Ｇ．小児期の高血圧スクリーニングについて 779
Ｈ．低血圧 779
Ｉ．低血圧の分類 779
Ｊ．遷延性および間欠性低血圧の原因 779
Ｋ．小児期問題になる低血圧 779
25．高脂血症・動脈硬化症・成人病の前景
〈村田光範〉 781
Ａ．小児期にみられる成人病の兆し 781
Ｂ．具体的な対応について 782
Ｃ．小児の高脂血症 784
Ｄ．成人病予防のための健康教育 787
26．Eisenmenger症候群 〈門間和夫〉 789
27．原発性肺高血圧症 〈門間和夫〉 794
28．症候群と心疾患 〈城尾邦驕r 797
Topics Down症と心疾患 〈数間紀夫〉 810
29．先天性心疾患の眼の異常 〈堤 篤子〉 811
30．青色症の全身合併症
〈篠原徳子，門間和夫〉 815
Ａ．腎機能障害 815
Ｂ．高尿酸血症，痛風 816
Ｃ．その他の合併症 816
§10．不整脈
1．不整脈 〈新村一郎，真下和宏，小林博英〉 820
Ａ．小児期における不整脈 820
Ｂ．胎児期不整脈 825
Ｃ．新生児期不整脈 827
Ｄ．学童期の不整脈 830
Ｅ．器質的心疾患と不整脈 847
Ｆ．治 療 856
2．刺激伝導系の外科解剖 〈黒澤博身〉 867
Ａ．刺激伝導系の発生 867
Ｂ．房室間刺激伝導系の正常形態 867
Ｃ．先天性心疾患における刺激伝導系 868
Memo QT延長症候群と分子医学
〈松岡瑠美子〉 874
附．循環器疾患治療薬の薬用量 〈柴田利満，中澤 誠〉 876
和文索引 888
欧文索引 896