第2版の序
1998年に本書「腫瘍免疫学」初版を発行してわずか3年目に,改訂の必要性を感じ始めた.1990年頃までの腫瘍免疫の研究が緩やかに進んでいたのに比し,それ以後,特にここ数年間の研究の進歩には目覚ましいものがある.当然のことながら,基礎免疫学そのものの進展の恩恵を受けているからに他ならない.そこで,本改訂版では腫瘍免疫の理解の礎となる,“T細胞系の基礎免疫学”を充実させることに務めた.Cross-presentationを含む抗原提示機構,それを司る抗原提示細胞,とりわけ樹状細胞の機能,またT細胞が単に活性化するだけでなく機能分化を伴って活性化する仕組み,さらには樹状細胞やT細胞が生体内を合目的に移動してはじめて個体レベルでの免疫応答が達成されること等において,近年大きな進展がみられた.初章でかなりのスペースを使ってまとめたT細胞系の基礎免疫学の知見は,読者の目には一見腫瘍免疫学には不必要と映るかもしれないが,これらのすべてが第2章から終章までの各章の腫瘍免疫の理解に役立つことを信じ,構成したつもりである.
また,腫瘍免疫学固有の領域においても,それぞれの章で近年の新しい知見を基に,初版を大幅に改訂した.まずヒト癌抗原が次々と同定され,その有効抗原ペプチド配列が決定され続けている.しかしながら,癌抗原ペプチドで免疫して癌が簡単に治るほど,癌の免疫治療は容易なものではないことも再認識させられつつある現状でもある.この点に対して応えるために,「T細胞を単に活性化させ得ても,その活性化T細胞を現場の腫瘍塊に移動させ,腫瘍細胞を傷害させなければ腫瘍の治療にはつながらない」という腫瘍免疫のダイナミズムと,腫瘍が生体の免疫系に及ぼす負の効果を後半の数章でまとめた.従って本書はT細胞を主人公にした一つの物語になっている.
本書の構成が「腫瘍免疫学」のスタンダードとなるとは考えていない.むしろ著者自身のスタイルに彩られた内容になっていることを承知している.しかしながら,このバイアスが著者の真剣な挑戦であると感じて頂ければ幸甚である.そしてこの挑戦が基点となることにより,本書より優れたスタンダードが樹立されることになれば,それは著者にとって更なる喜びとするところである.
なお,本改訂版執筆にあたっての著者の感慨と私見,ならびに関係諸氏への謝辞は巻末の「第2版のあとがき」に譲らせて頂いた.
2003年夏
著者識
初版の序
約10年前,中外医学社から腫瘍免疫に関する単行本の編集・執筆についての御誘いを受けたがその際は時期が適切ではないとして丁重にお断りした.その当時は腫瘍免疫の暗黒時代の真っ只中にあった.腫瘍免疫を専攻していた著者などは,ある大先生より,「癌抗原などあるものか! にもかかわらず癌免疫もどきの実験をしている君は,市民権を失うぞ!」といった辛辣な言葉を頂戴したことを今でもはっきり覚えている.それから10年,免疫学の進歩はいうまでもないが,免疫学のなかで腫瘍免疫の領域にも格段の進展がみられることになった.癌抗原の存在が確立され,腫瘍免疫は初めて学問として認知されるようになり,もはや上記のような言葉を浴びせられる時代ではなくなった.時同じくして免疫系の機能を賦活する物質も発見され,しかもその作用が免疫学的に理にかなった作用であったため,腫瘍免疫学の研究が急に活気づくことになった.最近のこのような時代的背景が,著者の何でもやりたがる好奇心をあおり,本書の執筆が始まった次第である.
腫瘍免疫学の専門書はこれまで国内外を通してほとんど存在せず,果たしてどのような構成であるべきかといった問題から考えねばならなかった.しかしながら著者のような未熟者が完全な「腫瘍免疫学」を上梓できるはずがないと逆に開き直り,著者流の構成と記述で第一版をとりあえず刊行することになった.したがって本書は腫瘍免疫学に魅せられ,それに入り込み,悩み,苦しみ,時には喜びつつ歩んできた四半世紀の歴史のようなものである.浅学非才を顧みずの冒険であり,独善的な構成と記述に多くのご叱正を頂くことが随処に存在することと思われる.この点,読者各位の御意見,御指導を賜われば著者の望外の喜びである.
1998年夏
著者識
目次
本書で用いられる略語 x
第1章 T細胞系の基礎免疫学 1
A.免疫システムにおける免疫担当細胞の役割 1
1.単球,マクロファージ系の細胞 1
2.樹状細胞 3
3.T細胞とB細胞 4
4.γδ型T細胞 4
5.ナチュラルキラー(NK)細胞 4
6.NK1.1陽性T細胞 5
7.その他の免疫系細胞 5
B.T細胞の活性化様式 6
1.ヘルパーT細胞の抗原認識と活性化 6
2.エフェクターT細胞の抗原認識と活性化 7
C.T細胞活性化における抗原提示機構 8
1.クラスII MHC拘束性抗原提示機構 8
2.クラスI MHC拘束性抗原提示機構 9
3.「Cross-presentation」経路 11
a.Cross-presentationの概念 11
b.Cross-presentationを行うAPC 12
c.APC/DCのCD8+T細胞へのcross-priming/cross-presentationに
おけるCD4+T細胞ヘルプの役割 12
D.T細胞活性化と副刺激(補助)シグナル 13
1.副刺激受容体としてのCD28分子の特殊性 15
2.CD28分子の機能 15
a.免疫シナプス形成におけるCD28の役割 15
b.TCRとlipid raft凝集(集合)におけるCD28の役割 17
3.CD28分子のシグナル伝達 18
a.TCRを介した情報伝達 19
b.CD28によるシグナル伝達機構 21
c.CD28シグナルによるmRNA転写後制御機構 24
4.副刺激不在下でのTCR刺激により誘導される負の応答 25
a.アナージーの誘導 25
b.Costimulatory シグナル欠如下でのTCR刺激に基づく
アポトーシスの誘導 26
E.T細胞の機能分化 27
1.ThおよびTcの機能的多様性 27
a.Th1細胞とTh2細胞 27
b.Tc1細胞とTc2細胞 28
2.Th1/Th2への分化の制御 28
a.サイトカインによるTh1/Th2分化の制御 28
b.IL-12/IFN-γとIL-4によるTh分化制御の分子機構 29
c.Th1 vs Th2分化誘導とDCの多様性 31
d.Th1/Th2分化に影響を及ぼす他の因子 32
F.T細胞・樹状細胞の生体内移動 32
1.接着分子 33
a.リンパ細胞と血管内皮細胞の相互作用 34
b.セレクチンファミリー 34
c.インテグリンファミリー 35
d.接着分子の発現制御と機能調節 36
2.ケモカイン 38
a.ケモカインの産生 39
b.ケモカインの機能 39
3.ケモカインレセプター 40
a.Th1特異的ケモカインレセプターの発現誘導機構 40
b.CCR5の発現誘導機構 40
c.CXCR3の発現誘導機構 42
d.CCR4の発現または応答性誘導機構 42
4.接着分子とケモカインシステムの相互作用 43
5.接着分子またはケモカイン受容体機能阻害によるT細胞浸潤と
炎症病態の制御 45
6.DCの生体内移動 47
G.免疫応答のエフェクター相 48
H.T細胞とアポトーシス 48
1.細胞傷害性T細胞によるアポトーシス誘導 49
2.TCR刺激による活性化途上のT細胞におけるアポトーシス誘導 49
3.活性化T細胞におけるアポトーシスの誘導 49
a.activation-induced cell death(AICD) 49
b.AICDの分子機構 50
4.アポトーシスのシグナル伝達 50
a.Fasからのアポトーシスへのシグナル伝達 52
b.増殖因子欠如により誘導されるアポトーシスのシグナル伝達
(ミトコンドリア経路) 54
5.成熟T細胞におけるアポトーシスの生理学的意義 56
第2章 腫瘍抗原(癌抗原) 70
A.腫瘍(癌)抗原存在の古典的な証明 70
B.自然発生動物腫瘍からヒト腫瘍への考察 71
C.ヒト腫瘍における癌抗原の存在 72
1.癌抗原遺伝子の同定 72
2.現在までに同定されたヒト癌抗原遺伝子 74
a.腫瘍と精巣に選択的に発現する抗原(腫瘍/精巣抗原) 74
b.組織特異的発現抗原 75
c.腫瘍特異的癌抗原 75
d.分化関連蛋白 75
e.ウイルス関連蛋白 76
f.癌(原)遺伝子・癌抑制遺伝子産物 76
g.その他の腫瘍抗原 77
D.T細胞が認識する癌抗原遺伝子の単離法の進歩 78
E.ヒト腫瘍における癌抗原ペプチド 78
1.癌抗原の細胞内局在 78
2.癌抗原由来ペプチドの腫瘍細胞表面発現 79
3.これまでに報告された腫瘍抗原ペプチドの種類 80
4.クラスI MHC結合ペプチドモチーフ 81
F.CD8+T細胞とCD4+T細胞を刺激する癌抗原ペプチド 83
1.マウスモデルにおけるCD8+およびCD4+T細胞認識エピトープ 83
2.ヒトCD4+T細胞に認識される腫瘍抗原 83
G.癌抗原ペプチドによる免疫誘導に関する免疫生物学的考察 84
1.癌抗原に対するT細胞レパートリー 84
2.抗腫瘍T細胞の頻度 84
3.腫瘍細胞における癌抗原発現の変化 86
4.ペプチドワクチンの予想外の効果 87
第3章 T細胞の腫瘍抗原認識および活性化機構 94
A.クラスI MHC拘束性CD8+CTLによる腫瘍抗原認識 94
B.クラスII MHC拘束性CD4+T細胞の腫瘍抗原認識と活性化 95
C.Cross-presentation経路による抗腫瘍CD8+CTL前駆細胞の活性化 98
1.APCの役割 98
2.CD4+Thの役割 99
3.CD8+CTL-p活性化におけるCD4+Th機能の概念の変遷 100
4.CD4+Thとの相互作用により活性化されるAPCの機能 101
D.CD8+CTL活性化におけるIL-4の関与 102
1.IL-4は抗腫瘍免疫に有害かまたは有用か? 102
2.タイプ2 T細胞(IL-4産生型)による抗腫瘍免疫 102
a.Th2細胞による抗腫瘍免疫 102
b.Tc2細胞による抗腫瘍免疫 103
3.抗腫瘍CD8+CTLの活性化におけるIL-4の役割 103
4.CD8+CTL活性化におけるIL-4要求性の普遍性 104
E.CD4+Th−APC−CD8+CTL-p相互作用によるTc1/Tc2 活性化のまとめ 104
F.APCによるin vivo抗腫瘍T細胞の活性化誘導 105
1.腫瘍抗原パルスAPC/DCによる抗腫瘍免疫の誘導 105
2.腫瘍抗原パルスDCのT細胞活性化における免疫学的課題 107
a.DCの調製の問題 108
b.パルスする腫瘍抗原の問題 109
第4章 抗腫瘍エフェクター機構 114
A.抗腫瘍エフェクター細胞の種類 114
B.NK細胞とNKT細胞 116
1.NK細胞 116
a.NK細胞の分化 116
b.NK細胞の標的識別機構 118
c.NK細胞の標的識別機構の生物学的意義 120
2.NKT細胞 121
a.NKT細胞亜集団 121
b.NKT細胞の分化 121
c.NKT細胞の抗原認識機構 123
d.NKT細胞の機能 124
C.抗腫瘍エフェクター細胞の活性化機構 125
1.CD8+CTL の活性化 125
2.NK(NK1.1+CD3−)細胞の活性化 127
3.NKT(NK1.1+CD3+)細胞の活性化 129
4.マクロファージの活性化 129
D.腫瘍細胞傷害の分子機構 129
1.キラー細胞(CD8+CTLおよびNK/NKT)による傷害 129
a.パーフォリン/グランザイム経路 130
b.Fas経路 131
c.TRAIL経路 133
d.各経路の重要性比較 134
2.マクロファージ(Mφ)による傷害 134
a.TNF-αによる傷害機構 134
b.NOによる傷害機構 135
c.TWEAKによる傷害機構 136
3.CD4+Th細胞による傷害 136
4.主なエフェクター機構のまとめ 136
E.腫瘍塊におけるin vivo腫瘍拒絶機構 138
1.腫瘍特異的T細胞の腫瘍塊への浸潤 138
2.in vivoにおける腫瘍細胞排除機構 138
第5章 腫瘍免疫の炎症的側面 147
A.抗腫瘍T細胞感作における樹状細胞の役割 147
1.腫瘍塊におけるDCの浸潤 147
2.腫瘍抗原を取り込んだDCがリンパ臓器に存在することの証明 149
3.T細胞の生体内移動とIL-12 150
B.腫瘍免疫のproinflammatoryサイトカインとしてのIL-12とその生物学 151
1.IL-12の分子的特徴 152
2.IL-12受容体 153
3.IL-12の産生 155
4.IL-12の生物活性 157
a.細胞傷害性(キラー)細胞への効果 157
b.リンパ系細胞増殖への効果 157
c.サイトカイン産生への作用 157
d.Th1細胞分化誘導への作用 158
e.Th1細胞関連サイトカイン受容体,ケモカイン受容体誘導作用 158
C.IL-12の抗腫瘍効果 160
1.IL-12の全身的投与による固型腫瘍の拒絶 160
2.IL-12投与による転移の阻止 162
3.IL-12による原発固型腫瘍の拒絶機構 163
a.拒絶機構の概略 163
b.IL-12によるT細胞の腫瘍局所浸潤増強機構 164
4.担癌宿主T細胞の腫瘍局所浸潤能 166
a.T細胞の腫瘍局所への浸潤能のアッセイ系 166
b.IL-12によるT細胞腫瘍塊浸潤能増強メカニズム 168
c.T細胞腫瘍塊浸潤におけるT細胞特異性と浸潤局所特異性 170
5.IL-12投与中の担癌マウスにおける腫瘍塊内免疫応答 173
a.CD8+CTLによる抗腫瘍経路 173
b.Mφによる抗腫瘍経路 173
c.CD4+T細胞による抗腫瘍経路 174
d.サイトカインによる抗腫瘍経路 174
6.IL-12の腫瘍拒絶効果におけるIFN-γの役割 174
a.T細胞浸潤における必要性 175
b.腫瘍局所におけるIFN-γ媒介性抗腫瘍効果の抑制 176
7.IL-12奏効性,非奏効性腫瘍系の存在 176
D.腫瘍塊へのT細胞浸潤の誘導を規定する条件・因子 177
1.種々の腫瘍系におけるT細胞自身の腫瘍塊浸潤能 178
2.T細胞浸潤における腫瘍塊のT細胞acceptability 179
a.腫瘍関連ストローマ組織 179
b.腫瘍辺縁ストローマの機能的特殊性 180
c.種々の腫瘍系における腫瘍辺縁ストローマ発達の差異 182
E.腫瘍の細胞生物学的側面との接点 185
第6章 担癌宿主の免疫動態と免疫抑制機構 196
A.担癌宿主における抗腫瘍T細胞の感作 196
1.腫瘍塊におけるDCの存在 197
2.リンパ臓器における腫瘍抗原提示APCの存在 197
3.リンパ臓器における抗腫瘍T細胞の感作 198
4.抗腫瘍T細胞の腫瘍局所への動員 199
a.末梢血中における抗腫瘍T細胞の検出 199
b.腫瘍塊における抗腫瘍T細胞の存在 200
B.担癌状態の免疫抑制のoverview 200
C.T細胞活性化抑制の標的細胞と標的分子 202
1.T細胞の種々の受容体またはシグナル伝達分子の発現変化と機能修飾 202
a.T細胞受容体(TCR)の構造的または機能的異常 202
b.T細胞シグナル伝達分子の発現低下 203
c.T細胞に負の副刺激受容体が発現することによる免疫抑制 203
d.T細胞におけるNK受容体発現制御によるT細胞機能の修飾 204
2.T細胞活性化抑制の標的細胞としてのAPC/DC 206
3.担癌宿主T細胞機能障害の可逆性 206
D.宿主免疫系細胞またはその産物による抗腫瘍免疫の制御 206
1.B細胞による抗腫瘍サイトカインIL-2/IFN-γ産生の制御 207
2.Th2タイプのサイトカインによるTh1免疫応答(IL-12/IFN-γ産生)の
制御 210
3.CD4+CD25+制御性T細胞(Treg)による抗腫瘍免疫の制御 214
a.自己免疫の制御細胞としてのTregサブセットの同定 214
b.Tregの活性化および作用機構 214
c.腫瘍免疫制御における制御性T細胞(Treg) 215
4.CTLによる抗原提示DCの除去 216
5.ミエロイド系細胞(Gr-1+,Mac-1+)によるT細胞活性化の抑制 216
E.腫瘍細胞自身の変化による抗腫瘍免疫応答の減弱機構 217
1.腫瘍細胞におけるクラスI MHC発現の低下 217
a.β2ミクログロブリン(β2M)の消失 217
b.proteosome蛋白処理機構およびペプチドトランスポーターの異常 217
c.腫瘍細胞のクラスI MHC発現レベルと細胞傷害性エフェクターに
対する感受性 218
2.腫瘍抗原の発現低下 219
3.腫瘍細胞のFas/TRAILR発現量の低下とFas/TRAILRシグナリングの
欠陥 219
F.腫瘍由来因子による抗腫瘍免疫応答の制御 220
1.transforming growth factor-β(TGF-β) 220
a.腫瘍由来免疫抑制因子としてのTGF-β 220
b.TGF-β受容体のシグナル伝達機構 221
c.TGF-βの生物活性: 細胞増殖抑制作用 223
d.TGF-βの生物活性: 細胞外マトリックス産生誘導 223
e.TGF-βの生物活性: 免疫系における作用 223
f.TGF-βによる抗腫瘍免疫応答の抑制 223
g.TGF-βの活性型変換 224
2.IL-10とIL-6 225
3.VEGF(vascular endothelial growth factor) 225
4.prostaglandin E2(PGE2) 225
5.腫瘍細胞が発現するFas ligandによる免疫抑制 225
G.腫瘍免疫におけるジレンマ 226
1.腫瘍細胞のselection 227
2.抗腫瘍T細胞におけるAICD 227
第7章 抗腫瘍免疫の誘導増強と腫瘍の免疫療法 238
A.腫瘍の免疫療法のoverview 238
B.癌抗原感作による免疫増強と免疫療法 239
1.担癌状態で抑制されるT細胞機能の回復 240
2.動物腫瘍モデルでの腫瘍抗原投与による免疫療法 242
a.抗原修飾腫瘍細胞を用いた免疫療法 242
b.動物腫瘍系における癌抗原ペプチドを用いた特異的免疫療法 243
c.ヒト腫瘍における癌抗原ペプチド療法 244
d.癌抗原免疫療法改善への考察 245
e.DNAワクチン療法 245
3.樹状細胞療法(DC療法) 246
a.樹状細胞の調整 247
b.ヒトDC療法の現状 247
C.サイトカインによる抗腫瘍免疫増強と免疫療法 248
1.IL-2 248
2.IL-12 248
a.ヒトIL-12の免疫療法 248
b.IL-12免疫療法の問題点 250
c.IL-12生物活性の再考察 250
d.IL-12免疫療法の再検討 251
3.タイプI IFNによる腫瘍の治療 252
a.Biological Response Modifier(BRM) 252
b.タイプI IFNの抗腫瘍効果 252
c.タイプI IFNの直接的腫瘍細胞障害効果 253
d.タイプI IFNの間接的抗腫瘍効果 253
D.副刺激制御に基づく免疫療法 255
1.CTLA-4分子の阻害による免疫療法 255
2.B7遺伝子導入腫瘍細胞を用いた抗腫瘍免疫の増強,免疫療法 256
a.B7遺伝子導入細胞移入による効果 256
b.B7遺伝子導入腫瘍細胞による抗腫瘍免疫増強機構に関する考察 257
3.可溶化B7蛋白を用いた免疫療法 258
a.可溶化B7-Igキメラ蛋白投与による腫瘍拒絶の誘導 258
b.B7-Ig誘導腫瘍拒絶のメカニズム 258
c.Tc1とTc2による腫瘍拒絶機構の差異 260
E.受動的腫瘍免疫療法 261
1.抗腫瘍抗体を用いる方法 261
2.LAK療法 262
3.腫瘍特異的CTL移入による免疫療法 263
初版のあとがき 274
第2版のあとがき 275
索引 277