わが国の透析患者数は 20万人を超え,透析技術の向上と透析機器の進歩などにより透析療法の成績は今や世界に冠たるものとなっている.しかし,治療の特殊性からみて医療事故のリスクは常に存在しており,多くの経験と注意深い操作が必要とされる.そのため,透析機器に関しても安全性のために装置に各種の工夫が加えられている.

 それにもかかわらず現在,透析治療に関わる医療事故は数多く報告されている.(社)日本透析医会の1,586施設での 2000(平成12)年1年間の調査でも 21,457件の事故が発生し,事故頻度は100万透析当たり 1,760回であったという.そして,これらの中で生命が危険であったもの,入院治療が必要であったものが 100万透析当たり31回に達したという.一方,透析施設での院内感染や地震・台風などの災害による被害は後を絶たない.透析治療の安全性を追求して,リスクを防止し,適切な対応をすることは極めて重要といえよう.

 このような観点から本書が企画された.基礎的なリスクマネジメントの解説から始めて,医療事故でみられる諸症状とその原因,対策,各種の手技や透析機器に起因する事故についての原因,発生する異常状態とその判断,予防および対応について具体的に述べ,さらに各種感染症の原因,予防や治療,諸災害時の対応などについて実際的にわかりやすく述べて,日常業務の中でこれらに遭遇した場合に直ちに役立つように簡明に記載されている.

 執筆していただいた先生方はいずれも第一線にあり,それぞれの分野で指導的な方々であるので,本書により日常遭遇する各種リスクのマネジメントが適切になされ,安全かつ質の高い透析療法を行うことが出来る内容になっている.

 このようなわけで,本書が透析療法に関係しておられる多くの医師,研修医,看護師,臨床工学技士,薬剤師,ケースワーカーや栄養士の方々の座右にあって,リスクマネジメントの指導書として安全で質の高い透析療法の実践と透析患者のQOLの向上に役立つことを心から願ってやまない.

 おわりに,ご多忙中,優れた内容の論文を執筆して下さった多くの先生方に心からお礼を申し上げる.また,本書が世に出るまで企画,編集のために終始熱心にご協力下さった中外医学社の方々に心から感謝の意を表する.

  2002年7月

    飯田喜俊

    秋澤忠男

    椿原美治


目次

§1.リスクマネジメントの基礎

 1.リスクマネジメント(危機管理)とは 〈三宅祥三〉 2

  A.医療におけるリスクマネジメント 2

  B.医療におけるリスクはどこにあるか 2

 2.リスクマネジメントのプロセス 〈三宅祥三〉 4

  A.施設内のリスクをどのように把握するか 4

  B.事例の分析方法 5

 附)4M--4Eマトリックス表による分析例 〈椿原美治〉 6

 3.医療事故とその原因 〈三宅祥三〉 8

  A.医療事故の定義 8

  B.医療事故の原因 8

  C.ヒューマンエラー 8

 4.医療施設における事故防止体制 〈三宅祥三〉 10

 5.マニュアルの作成 〈日下隼人〉 12

  A.マニュアルの役割の確認 12

  B.マニュアル作成の過程 12

  C.マニュアルの内容 12

  D.マニュアルの形態 13

  E.作って安心ではない 13

 6.医療事故・医療過誤と医療訴訟 〈押田茂實〉 14

  A.医療事故と医事紛争 14

  B.医療事故と法的責任 14

  C.日本における医事紛争と医事判決 15

  D.リスクマネジメント 16

 7.災害による被害と医療 〈内藤秀宗〉 16

  A.災害リスクマネジメントの目的 16

  B.災害の種類と問題点 17

  C.震災対策 18

 8.ヒューマンコミュニケーション 〈日下隼人〉 20

  A.良好なコミュニケーションは最善の事故予防策 20

  B.不正確な情報伝達 21

  C.コミュニケーションが成り立たない場合 21

  D.患者も医療にかかわるスタッフの一員 22

  E.コミュニケーションのとれない医療者 22

  F.コミュニケーションの教育 22

§2.透析医療事故(トラブル)により出現する主な症状と徴候

A.血液透析 〈飯田喜俊〉 24

 1.発熱 24

 2.浮腫 25

 3.脱水症 26

 4.不均衡症候群 27

 5.初回透析症候群 28

 6.頭痛 30

 7.意識障害 31

 8.痙攣 33

 9.めまい 35

 10.脳血管障害 36

 11.尿毒症性ニューロパチー 37

 12.こむらがえり 38

 13.胸痛 39

 14.呼吸困難 41

 15.心不全 42

 16.不整脈 43

 17.心膜炎 44

 18.高血圧 45

 19.低血圧,ショック 46

 20.腹痛 47

 21.悪心,嘔吐 48

 22.消化管出血 49

 23.血糖値の異常 50

 24.電解質,酸塩基平衡の異常 51

B.CAPD(持続携行式腹膜透析) 〈椿原美治〉 54

 1.腹痛 54

 2.悪心,嘔吐 56

 3.体重変動 57

 4.排液の性状異常 58

§3.血液透析時の医療事故(トラブル)と対策

A.手技上のミス 60

 1.問診上のミス 〈佐藤久光〉 60

  A.ミスを起こしやすい問診 60

  B.原因 61

  C.発生する異常状態とその判断 61

  D.予防 62

  E.対応 62

  F.問題点 62

  G.ピットフォール 62

 2.バイタルサインに関するミス 〈佐藤久光〉 63

  A.起こしやすいバイタルサインに関するミス 63

  B.原因 63

  C.発生する異常状態とその判断 64

  D.予防 64

  E.対応 64

  F.問題点 65

  G.ピットフォール 65

 3.回路組み立て時のミス 〈内野順司〉 65

  A.回路組み立ての基本事項 66

  B.回路組み立て時のミス 66

  C.マニュアルの作成 69

 4.ブラッドアクセス関連トラブル 〈平中俊行〉 69

  A.穿刺ミス 69

  B.止血ミス 71

  C.シャント閉塞 72

  D.アクセス感染症 72

  E.接続部の離脱・抜針事故 74

 5.空気誤入 〈根木茂雄,秋澤忠男〉 75

  A.血液透析と空気誤入 75

  B.原因 75

  C.発生する異常状態とその判断 76

  D.予防 76

  E.対応 76

  F.ピットフォール 76

 6.透析液の異常 〈根木茂雄,秋澤忠男〉 77

  A.濃度異常 77

  B.温度異常 78

  C.透析液汚染 79

 7.血液漏出 〈鈴木康弘,高山公洋〉 81

  A.原因 81

  B.発生する異常状態とその判断 81

  C.予防 81

  D.対応 82

  E.ピットフォール 82

 8.血液回路・ダイアライザー内の凝血 〈鈴木康弘,高山公洋〉 83

  A.原因 83

  B.発生する異常状態とその判断 83

  C.対応 83

  D.原因別の対策 83

 9.除水の異常 〈藤井正満〉 86

  A.適正除水の必要性 86

  B.原因と対応 87

 10.感染事故 〈藤井正満〉 89

  A.透析室における感染事故対策の重要性 89

  B.血液透析時の手技のミスによる感染事故とは 89

  C.原因 91

  D.発生する異常徴候とその判断 91

  E.予防・対応 91

 11.接続部の離脱 〈鈴木康弘,高山公洋〉 93

  A.血液透析と接続部の離脱 93

  B.発生する異常状態とその判断 93

  C.予防 94

  D.対応 95

 12.返血時のトラブル 〈藤井正満〉 96

  A.返血時のトラブルについて 96

  B.返血時の空気誤入・空気塞栓 96

  C.返血時の感染・汚染 97

  D.返血時の循環動態の変動 97

 13.洗浄・消毒ミス 〈山家敏彦,篠田俊雄〉 98

  A.洗浄・消毒薬の残留 98

  B.炭酸塩の析出・沈着 99

  C.細菌・エンドトキシンの配管内汚染 101

 14.廃棄物の管理ミス 〈内野順司〉 102

  A.感染性産業廃棄物とは 102

  B.有害物質の産生 102

  C.廃棄物の管理ミス 103

 15.転倒・ベッドからの落下 〈藤崎百合子〉 107

  A.透析患者の転倒・ベッドからの落下 107

  B.原因 108

  C.発生する異常状態とその判断 109

  D.予防 109

  E.対応 109

  F.問題点 109

  G.ピットフォール 109

 16.誤嚥事故と食事介助 〈藤崎百合子〉 110

  A.透析患者の誤嚥事故と食事介助 110

  B.誤嚥事故 110

  C.食事介助 111

 17.中心静脈アクセスカテーテル関連トラブル 〈篠田俊雄〉 113

  A.中心静脈の穿刺時偶発症 113

  B.留置後事故の合併症 114

B.医学的ミス 116

 1.高齢透析患者の事故(トラブル) 〈森石みさき,川西秀樹〉 116

  A.心血管系障害 117

  B.脳血管障害,痴呆 117

  C.運動機能障害 117

 2.合併症などの診断ミス 〈田中俊久,佐中 孜〉 118

  A.透析患者の合併症と診断ミス 118

  B.原因 118

  C.予防 118

  D.発生する異常状態,その判断と対応 118

  E.問題点,ピットフォールと対応 120

 3.透析方法の設定上のミス 〈田中俊久,佐中 孜〉 121

  A.透析方法の設定 121

  B.透析方法の設定上のミスの原因 121

 4.薬物療法(注射,経口)上のミス 125

  A.処方上のミス 〈金 昌雄,平田純生〉 125

  B.与薬上のミス 〈黒田美津恵〉 127

  C.調剤上のミス 〈平田純生〉 130

 5.食事療法上のミス 〈中尾俊之,金澤良枝〉 132

  A.透析患者の食事療法 132

  B.原因 132

  C.発生する異常状態とその判断 133

  D.予防 133

  E.症状,診断 133

  F.問題点 134

  G.ピットフォール 134

 6.検査上のトラブル 〈松信精一,飯野靖彦〉 134

  A.検査の種類と起こりうるトラブルの原因 134

  B.通常検査 134

  C.特殊検査 135

 7.周術期のトラブル 〈金 昌雄〉 136

  A.術前管理 137

  B.術中の管理およびトラブル 137

  C.術後の管理およびトラブル 138

C.事故防止のためのマニュアル作成 〈秋澤忠男〉 139

  A.透析医療事故の実態調査 139

  B.医療事故防止をめざした対策 139

  C.医療事故防止のための標準的透析操作マニュアルの概略 140

D.事故防止のためのスタッフ教育 〈鈴木正司〉 144

  A.スタッフ教育の基本的スタンス 144

  B.事故防止のスタッフ教育の実際 145

E.在宅血液透析患者の事故(トラブル)と患者教育 〈小川洋史〉 150

  A.在宅血液透析の安全性と対策 150

  B.H.HDにおけるトラブル・事故 150

  C.H.HDの適応基準 150

  D.教育訓練とそのシステム 151

  E.問題点,ピットフォール 154

§4.CAPD時の医療事故(トラブル)と対策

A.医療事故(トラブル)の種類 156

 1.透析液リーク 〈長谷川廣文〉 156

  A.透析液リークとは 156

  B.原因 157

  C.発生する異常状態とその判断 158

  D.予防と対応 158

  E.問題点,ピットフォール 158

 2.注排液不良 〈長谷川廣文〉 159

  A.注排液不良とは 159

  B.原因 159

  C.発生する異常状態とその判断 159

  D.予防と対応 161

 3.血性排液 〈今田聰雄〉 162

  A.通常でも発現する血性排液 162

  B.緊急対策が必要な血性排液 163

 4.排液の混濁,腹膜炎 〈今田聰雄〉 164

  A.腹膜炎 164

  B.その他の排液混濁 165

 5.硬化性被嚢性腹膜炎(SEP)/被嚢性腹膜硬化症(EPS) 〈椿原美治〉 166

  A.硬化性被嚢性腹膜炎(SEP)と被嚢性腹膜硬化症(EPS) 166

  B.発生する異常状態とその判断 166

  C.インフォームドコンセント 168

  D.予防と対応 168

  E.発症時の対策 168

 6.胸腔内への透析液の漏出 〈窪田 実〉 169

  A.CAPD胸水,横隔膜交通症とその原因 169

  B.発生する異常状態とその判断 170

  C.対応 170

  D.問題点 171

 7.カテーテル逸脱 〈窪田 実〉 171

  A.CAPDにおけるカテーテル逸脱 171

  B.カテーテルの自然脱落 171

  C.皮下カフ突出 172

  D.問題点 172

 8.カテーテル切断 〈窪田 実〉 173

  A.カテーテル切断とは 173

  B.カテーテルの切断 173

  C.カテーテルの亀裂 174

  D.チタニウム製アダプター部位での離脱 174

  B.事故(トラブル)に対するCAPD患者教育 〈中元秀友〉 176

  A.CAPDにおける医療事故(トラブル) 176

  B.CAPDで発生しうる医療事故(トラブル)とその対策 176

§5.透析機器に起因する事故(トラブル)と対策

A.透析液供給装置 〈芝本 隆〉 182

  A.透析液供給装置 182

  B.安全対策 183

B.患者監視装置 〈大浜和也,山下芳久〉 186

 1.除水コントローラー 186

 2.漏血検出器 190

 3.気泡検出器 193

 4.濃度センサー 197

 5.温度センサー 199

C.コンピューター中央管理システム 〈川崎忠行,鈴木 卓〉 203

  A.システムの安全管理 203

  B.コンピューターシステム導入における諸問題 204

  C.データベース 204

  D.中央管理システムの構成 205

  E.データ通信障害とその処理 206

  F.サーバープログラムの仕組み 208

D.周辺機器 〈田代嗣晴〉 209

 1.抗凝固薬注入ポンプ 209

  A.抗凝固薬注入ポンプとは 209

  B.抗凝固薬注入ポンプに関連する事故の原因 209

  C.発生する異常状態とその判断 209

  D.予防 210

  E.対応 210

  F.問題点 210

  G.ピットフォール 211

 2.血液ポンプ 211

  A.血液ポンプとは 211

  B.血液ポンプに関連する事故の原因 211

  C.発生する異常状態とその判断 212

  D.予防 212

  E.対応 213

  F.問題点 213

  G.ピットフォール 213

 3.置換液注入ポンプ 213

  A.置換液注入ポンプとは 213

  B.置換液注入ポンプに関連する事故の原因 214

  C.発生する異常状態とその判断 214

  D.予防 214

  E.対応 215

  F.問題点 215

  G.ピットフォール 215

E.透析液希釈水製造装置(水処理装置) 〈芝本 隆〉 217

  A.透析液中の溶存物質と臨床症状 217

  B.水処理装置 217

  C.透析液希釈水および透析液の汚染 218

  D.対応 218

F.APD装置 〈藤原照子〉 221

  A.APD 221

  B.APDの種類 221

  C.トラブルの原因 221

  D.発生時の異常状態とその判断 221

§6.透析施設の設備などの管理に起因する事故(トラブル)と対策

 1.電気・医療ガス設備 〈阿部 薫〉 226

  A.電気設備 226

  B.医療ガス設備 227

 2.電波電磁波環境 〈阿部 薫〉 228

§7.感染症コントロール

A.感染症対策の基本 234

 1.透析治療時の一般的な感染予防 〈秋葉 隆〉 234

  A.透析治療時の感染と重要性 234

  B.院内感染予防の考え方 235

 2.検査と診断 〈安藤亮一〉 238

  A.ウイルス肝炎 238

  B.結核症 240

  C.ブラッドアクセス関連菌血症 241

  D.MRSA 感染症 241

 3.消毒と滅菌 〈杉田和代〉 242

  A.滅菌と消毒 242

  B.標準的消毒方法 244

 4.院内感染対策 〈原田孝司〉 247

  A.感染経路の遮断 247

  B.保菌者の取り扱い 250

  C.医療施設での感染予防体制 251

  D.針刺し事故対策 252

 5.感染性廃棄物の処理 〈渡邊有三〉 256

  A.感染性廃棄物を取り巻く諸問題と法強化 256

  B.医療機関から出る廃棄物の種類と流れ 257

  C.透析医療現場での感染性廃棄物の種類 258

  D.感染性廃棄物の管理・処理体制 258

  E.在宅医療廃棄物 259

  F.医療廃棄物に関するピットフォール 259

B.各感染症の予防と対策 261

 1.結核症 〈稲本 元〉 261

  A.結核症とは 261

  B.再興感染症としての結核 261

  C.感染の経路 261

  D.症状,診断 262

  E.予防 262

  F.治療 263

  G.ピットフォール 263

 2.メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)感染症 〈大薗英一,栗原 怜〉 263

  A.MRSA感染症とは 263

  B.感染経路 264

  C.症状,診断 264

  D.予防 265

  E.治療 266

  F.ピットフォール 266

 3.ウイルス肝炎(B型,C型) 〈佐藤千史〉 266

  A.ウイルス肝炎とは 266

  B.感染経路と感染率 267

  C.診断と症状 268

  D.予防 270

  E.治療 271

 4.HIV感染症 〈齊藤 博〉 272

  A.HIV感染症とは 272

  B.疫学 272

  C.臨床経過 272

  D.診断と検査 273

  E.治療 273

  F.院内感染予防 274

 5.ブラッドアクセスおよび留置カテーテル感染 〈佐藤哲彦,冨永芳博〉 275

  A.ブラッドアクセスおよび留置カテーテル感染とは 275

  B.感染の経路 275

  C.細菌の種類 276

  D.症状,診断 276

  E.予防 276

  F.治療 276

  G.ピットフォール 277

 6.褥瘡感染 〈佐藤哲彦,冨永芳博〉 277

  A.褥瘡感染とは 277

  B.感染の経路 277

  C.細菌の種題 278

  D.症状,診断 278

  E.予防 278

  F.治療 278

  G.ピットフォール 279

 7.手術創感染 〈佐藤哲彦,冨永芳博〉 279

  A.手術創感染とは 279

  B.感染の経路 279

  C.細菌の種類 279

  D.症状,診断 279

  E.予防 280

  F.治療 280

  G.ピットフォールと問題点 280

§8.災害による被害対応

 1.停電 〈弓田 滋〉 284

  A.停電と透析医療 284

  B.原因 284

  C.発生する異常状態とその判断 284

  D.予防 284

  E.対応 285

  F.問題点 286

  G.ピットフォール 286

  H.透析継続不能時 287

  I.緊急避難 287

 2.断水 〈弓田 滋〉 287

  A.断水と透析医療 287

  B.原因 287

  C.発生する異常状態とその判断 288

  D.予防 288

  E.対応 289

  F.問題点 289

  G.ピットフォール 289

  H.透析継続不能時 290

  I.緊急避難 290

 3.地震 〈宮崎哲夫,内藤秀宗〉 290

  A.地震による被害対応 290

  B.原因 290

  C.発生する異常状態とその判断 290

  D.予防 292

  E.対応 293

  F.問題点およびピットフォール 296

 4.水害 〈渡邊有三〉 297

  A.わが国における水害と透析治療 297

  B.水害被害の原因 297

  C.発生する異常事態とその判断 297

  D.異常事態への対応 298

  E.問題点とピットフォール 300

 5.渇水 〈水口 潤〉 301

  A.渇水と透析医療 301

  B.原因 301

  C.発生する異常状態とその判断 302

  D.予防 302

  E.対応 303

  F.問題点 304

 6.火災 〈杉崎弘章〉 304

  A.医療施設の火災原因 305

  B.透析室の火災発生とその状況判断 306

  C.医療施設火災の予防 306

  D.対応 307

  E.緊急避難体制 309

  F.問題点 309

  G.ピットフォール 309

 7.災害対策マニュアル 〈内藤秀宗〉 310

  A.マニュアルの目的と目標 310

  B.災害医療の経験 311

  C.震災時の緊急対応マニュアル(当院) 311

 8.患者・スタッフの教育と訓練 〈金田幸司,中本雅彦〉 319

  A.透析中に災害が起きた場合どうするか? 319

  B.非透析時に災害が起きた場合どうするか? 321

 9.災害時の透析医療ネットワーク 〈吉田豊彦,武田稔男〉 323

  A.地域透析医療ネットワーク 323

  B.情報システムの構築 326

  C.情報伝達経路の確保 326

  D.全国レベルのネットワーク 327

索引 329