WHO'S DR.A?


回文学とは?

回文とは、前から読んでも、後ろから読んでも同じ言葉になる文句・文章。
「しんぶんし」や「たけやぶやけた」などが一般的な例だ。
ある人に感化され、回文詠みを始めたのだが、つくっていくうちに回文の中にもジャンルというか、系統が存在することに気がついた。
現在私は、通常回文、高尚回文、18禁回文、などのジャンルで回文を詠んでいる。それに加え、それぞれ人が詠んだ物に返歌を詠んだり、自分なりにシリーズ展開することもある。それによって、回文のドラマ性が増し、より深いものとなるのだ。
以下に私の作品の一部を公開しよう。※禁・許可なく転載、使用しないでください。


通常回文

通常回文は、面白さ、個人の趣味を背景に詠まれる。 ふとした思い付きや、好きなキャラクターが登場したりするので、より個性が現れやすいと言えるだろう。 知らず知らずのうちに、自分の得意な分野の言葉を多く使うことに気がつく。 私はなぜか農村の風景や様子を使うことが多く(別に農家出身でもないのに)、農地系といわれている。

【田畑】【農地だちうの】
たはた のうちだちうの
会話形式の回文。ちょうどパイレーツの「だっちゅうの」がブームの頃詠んだもの。
私の記念すべき処女作だ。


【農家で買い手 種とネタ 定価で買うの】
のうかでかいて たねとねた ていかでかうの
これもやはりキーワードとして農地ネタがはいっている。

【ぎよ!落ちた!井戸 ひでー 声エコーで ひどい立ち泳ぎ】
ぎよおちたいど ひでー こええこーで ひどいたちおよぎ
多少無理のあるもっていきかた。これも回文の醍醐味だ。


高尚回文

高尚回文は、俳句、短歌のように「前から読んでも、後ろから読んでも」をルールに、その時の自分の気持ちや季節を詠んだものだ。 短歌風にまとめるのがテンポもよく、きれいなのだが、なかなか難しい。

【龍鬼に 似た佇まい 靄うろう やも忌まず多々 谷ににおう百合】
りゅうおにに にたたたずまい もやうろう やもいまずたた たにににおうゆり
短歌風回文。
靄のけむる谷に龍か鬼の角かと思わせる程、生命力に溢れる百合が咲く。


【咲く 野叩きな花 名は無き ただの草】
さく のだたきなはな なはなき ただのくさ
名もない雑草の中にもきれいに花を咲かせるものはある。
努力はいつかは報われていいはずだ。


【果てしない夜 見つつ詩舞う 星空ぞ至宝 また現(うつつ)身よ いなしては】
はてしないよ みつつうたまう ほしぞらぞしほう またうつつみよ いなしては
果てなく深く広がる美しい星空は、まさにかけがえのない宝。その下で仲間と語り歌い、現実の自分を忘れるひとときもいいものだ。


18禁回文

18禁回文は、いわゆるエッチ系の回文。不思議な物でどんな表現分野においても、本能的に出現するジャンルである。私はこのジャンルでは『ジョン・デッチ』というペンネームを使っている。

【ぎえ、アノ日? 玉すい素股 火の喘ぎ】
ぎえ あのひ たますい すまた ひのあえぎ
すっかりその気になったところで、彼女に月の使者が訪れていることを知る。が彼女は・・・・(以下自粛)。

【納屋でいたしな ワラあるよ 夜 露わな肢体でやな】
なやでいたしな わらあるよ よる あらわなしたいでやな
親に認められずこっそり逢瀬を重ねる仲間に、自分の家の納屋を提供する友人。ここにも農地系が顔を出しているのが興味深い。

【ねええっ、 縛ってしよ してっ ばしっ ええね】
ねええつ しばつてしよ してつ ばしつ ええね
勢いのある一品。あまり深く考えないで・・・。



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