男はずるい、ずるいぞっ。
一言も告げないで、ふいに出かけたら、もーそれっきり…
そう、いつだって待ってるのは女で、待たせるのは男。
…不公平だなっ。
それでも女が男を待ち続けるのは、
いつも男という海の中で気ままに泳いでいたいからかな。
あたし、女にうまれてよかった。大きな海にめぐり合えたから。
(トクトクトク…)
すこ〜し愛して、なが〜く愛して。サントリーレッド。
女は液体…
男というグラスによって姿を変えるの。
グラスの色によって違って見えるの。
女はいつでも思ってるんです。女は誰でも願ってるんです。
透き通った深いグラスを満たせたらなぁって。
だから、泣いたり、すねたり、甘えたり…
ありのままを見て欲しいの、あなたに。
それでもあなたが私を…
(カチンッ!トクトクトク…)
あたしのグラス、すこ〜し愛して。サントリーレッド。
旅に出ました。北に向かっています。
あなたとの思い出を凍らせてしまおうと思って。
そう、心の中にずっと閉じ込めておきたいから。
(ぽぉーーーー)
汽笛が身体に沁みます…
曇ったガラスにあなたの名前を書きました。そして、消しました。
暗くて、冷たくて、白い世界がのぞいています。
今頃、あなたは…
(トクトクトク…)
あったかい夜をプリーズ。冬はホットで。サントリーレッド。