パソコンの水冷化

静音化とCPU冷却強化のため、話題の水冷化に挑戦してみました。(^.^)
まだ取り付けたばかりですが、今のところトラブルは起きていません。(^^;
何か変化があれば更新したいと思います。(笑)
PCの電源を入れる前に必ずポンプを作動させる必要がありますが、PCと同じ
無停電電源から電源を取ったのでCPUを焼いてしまう心配は(冷却水が漏れたり
ポンプが故障したりしない限り)多分ないでしょう。(^^;


<その1>CPUの水冷化

(2002/09/27)

水冷化に使用したキットは3R SYSTEM社のポセイドン(WCL-02)です。
(稼動開始2002/09/25)
全体像は写真の通りです。
ラジエータ部はまだ仮固定の状態ですが、しばらく使って
不具合が生じなければこの位置で固定します。

CPU温度の確認結果は次の通りです。
<CPU はPentium4 2.0GHz>
冷却方法 PCケース CPU稼動率 室温環境 CPU温度 ラジエータ用
ファン回転数
空冷 開放状態 100% 25℃ 54℃ -
空冷 クローズド状態 100% 25℃ 確か60℃以上(^^; -
水冷(POSEIDON) 開放状態 100% 25℃ 38℃ 約2300rpm
水冷(POSEIDON) 開放状態   0% 25℃ 32℃ 約2300rpm
水冷(POSEIDON) クローズド状態 100% 25℃ 42℃ 約2300rpm
水冷(POSEIDON) クローズド状態  0% 25℃ 36℃ 約2300rpm
というわけで、非常に効果が大きいです。(^^)

ホースは柔らかいので、傷をつけたり、くの時に曲げて流路を塞がない様
配慮が必要です。

引き回し変更や補修等を考えて念のため付属品以外のホースで使えそうな
ものが身近で売っていないかと思ったのですが、自動車用品店で売っている
SARD製超耐久シリコンホース/内径φ8品が使えそうな感じです。(^^;

但し、ホースは長く引き回し過ぎるとポンプの能力を越えた圧損が生じて
流量が減り、CPUがメルトダウン(^^;を起しかねないので注意が必要です。
このあたりは自動車のオイルクーラー取付けと同じ要領でしょう。(^^;
総長さは付属ホースの長さと同じ2メートルに留めるのが無難かもしれません。
写真の状態でホースの使用総長さは約120センチです。
同じ理由でポンプとラジエータ、CPUジャケットの高低差もなるべく
ケースの高さ内で留めるのが無難と思われます。
水冷ジャケットの装着状態。
Pentium4に付属していたファン付きヒートシンクを取り外して装着します。
ポセイドンには付属していませんが、熱伝導性の良いシリコーングリスを
塗って装着しています。
ジャケット取り付けの時、ロックレバーが結構力を入れないと倒れないので
レバーを折ったりCPUに衝撃を与えない様慎重に作業する必要があります。

ラジエータはケース外付けにし、熱を外に捨てるようにしてあります。
ホース、ポンプの電源コード、ファンのコードの外部への引き出しは
背面の空きスロットを利用しています。
スロットが必要になった場合はケース背面にホース用の穴加工をします。
ケース背面の様子。
ラジエータのPCケース側の面には付属していたファンを付けていますが、
静音タイプではないので音は大きめ。後で静音品に交換したいと思います。
回転数を落とせば静かではあります。って当然か。(^^;

PCケースとラジエータとの間は、上下に板を挟んで空間を持たせて
あります。
つまり、ケース内部の空気ではなく外気で冷却し、排気もケースの外に
捨てるようにしてあります。
折角外部で熱交換出来るのだから、ラジエータをケース内部に
付けるのはもったいないです。

ケースのフタを閉じて使用してみたところ、ケースを手で触った時の
熱さがかなり軽減(特にケース側面)しているため、ケース内部の
機器にも優しいかもしれません。
ラジエータのフィンは非常に柔らかいので、保護ネットを
タイラップで取り付けました。
(自動車グリル用の端材流用(^^;)
あまり目の細かいものは冷却効率を損なうので避けましょう。

ラジエータの設置向きについては説明書によると、横向きに
セットする方が冷却効率が良いそうですが、私の環境では
縦置きでも充分な様です。

縦置きの場合はホースの出入り口は下側にし、IN側OUT側も
向きが指定されます。
こういう項目はラジエータの構造と関わっており性能を発揮させる上で
大事なので守りましょう。

冷却水タンクの様子。
中でマリモとか育てるのはやめましょう。(笑)

中が曇っていますが外はもちろん濡れていません。
一応防水構造なので蒸発は少ないはずですが、液量監視のため
シールを貼ってあります。
空気の膨張による内圧の発生を考えるともう少し水を足しておいた
方がよいのかもしれません。
#後で足しておこう。(^^;

ケース内の熱でも水が若干温まるかもしれませんが、その熱も
ラジエータがまとめて外に捨ててくれるのでノープロブレム。(笑)
もちろん徹底的に冷やしたい人は、タンクも外に出すとより効果的でしょう。

この部分のホースを留めているクリップは付属品のものは使わず、
別途購入したものを使用しています。
ここはホース固定部までポリカボのため、面積の広いクリップで
応力を分散させています。
ネジで締め上げるタイプのものは割れが恐いので避けました。

戻ってきた冷却水がタンク内に落ちている様子。
チョボチョボといった状態ではなくサーと流れ落ちており、
圧損が少ないことがわかります。

冷却水には今のところ自動車用バッテリーの補充液として売られている
蒸留水(400ccで60円)を入れてあります。

クルマのラジエータ用の冷却液を使うというワザもあるようですが(^^;
万が一漏れた時を考えると、なるべく電気を通しにくい液体を使うのが
吉だと思われます。

ポンプは冷却水の中に沈めて使うタイプで、騒音は冷却水により
遮断されて非常に静かです。
ポンプの足はゴム吸盤になっていて、振動を伝え難くくなっています。



<その2>グラフィックボードの水冷化

(2002/09/28)

それは、ポセイドンを導入して2日後のことであった。
PCがかなり静かになり、満足感を味わいながら(笑)再起動の操作を
行ったその時・・・

んごごごごごごごぉぉぉぉがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーー
な、なんなんだイキナリ!(^^;;;
調べてみると音の主はグラフィックボード上の小さなファンであった。
PCをバージョンアップしてまだ2ヶ月しかたたないと言うのに。(−−;
音は時々静かになるものの不安定だ。
どうやら高負荷時に回転が上がると唸るらしい。

静音マシンから轟音マシンへの突然の変身に私はキレた。(笑)
こんなポンコツファンを付けやがって!!
流体軸受けファンにでも交換してくれるわっ!!
互換性のあるパーツを買出しに行くため、早速ファンと放熱板を外した。
ファンがかなり熱い。嗅いでみる。ゲ、焦げ臭い。(笑)
コイルが焼け気味なのか。(^^;キケンがアブなくないのか?

こんなに高温になるのに、こんなチープな冷却で追いつくはずがない。
熱設計はギリギリのはず。
少なくともファンの熱耐久性のディレーティングはゼロだろう。(笑)
放熱板を外す。・・・なんだぁこのテキトーなグリス塗布状態は。(驚)
写真の通りです。(笑)

部品を求めて某T店に入る。
うぉっ、こ・・・これはもしや!・・・しかもGeforce2 MX対応・・・ま、まさしく!(笑)
ああっ、神様ありがとう!(笑)
なんていいタイミングでレアなアイテムをお店に並べてくれるのだろう。(笑)
わき目も振らずに3Kでゲットして一目散で帰る。

そう、ヒートパイプクーラーである。
これがあれば音の原因となるファンとはオサラバだ!
またひとつ音が消せる!
災い転じて福と為す!(ちょっと違うか?(^^;)

それにしても、こんなアイテムまで出ているということは、やはり
ファンを熱で壊す人は多いのかもしれない。(爆)

コンデンサとプレートスプリングが若干するため若干の加工が必要で
あったが無事完成。

ウツクシイ!!
Uの字を描いた金色のヒートパイプはトロンボーンのようです。(^.^)
ケースの中に隠れるのがもったいないな。

さて、ここまでならまだ空冷ですが・・・
とりあえずこのまま使ってみたところ、これだけ放熱面積が増えても
手で触っているのが辛いくらい熱くなりました。
元の放熱板の何倍も面積があるのに、こんなに熱くなるならツルシの状態は
一体何なのでしょう。(^^;
そしていよいよ水冷化です。
φ9.5のステンレスパイプを短く切断し、銅板にシリコングリスを塗り
パイプに巻き付け、放熱板の未使用のネジ穴にネジ留めしました。

ホースは内径φ8ですので圧入になっており防水性を持たせてあります。
これを更にホースクリップで留めています。

写真右側は水の出口。左側はまだホースを取り付ける前ですが、CPUから
出てきた水を入れます。
マザーボードに取り付けた様子です。
ポセイドンのオプションでこういうのが欲しいですね。(^^;

パイプには本当は銅を使いたかったのですが、耐腐食性に不安があるため
今回はステンレスにしました。
これを巻いた板には放熱板から熱を拾いやすくするため銅を用いました。
ネジだけではホースの引き回し等の作業時の強度が不安なため、
ヒートパイプとステンパイプをタイラップでつないであります。
銅板などは導電物ですから、安全上絶対に外れてはマズいので、
こういう予備的2重対策は肝要です。

効果の程は、温度は測っていないのですが、手で触れなかった熱さが
手で触れる熱さまで下がりました。
この温度なら、もしファンを付けていても壊れないはずです。(笑)

水温を上げるものが増えたにも関わらずなぜかCPU温度への影響は
ほとんどない様です。
PCケース内でこもっていたグラフィックボードの熱の一部が外に
出されるため相殺されているのか、ラジエータの放熱能力に充分
余裕があるからなのかもしれません。
遂に本格的?水冷システムになったPCケース内部の様子です。
カッコイイ〜。(^^;


タンクから伸びるホースはタンクをケースの横に出して作業できる程度の
長さとし、余裕をもたせてあります。

ケース内部の熱源が減ったため、ケース内の空気を吸って冷やしている
電源の冷却効率も上がるはず。
この結果として電源のファンの回転数も下がり更に静音化が進んでいる
かもしれません。



水冷化以外の主な改良点

1.パワースイッチのLEDをグリーンからブルーに交換してあります。
 (高輝度なのでみょーに眩しい(爆))


2.システムトラブルに備えハードディスク(HDD)を脱着式にしてあります。
 5インチベイの上2つがそれで、下の方は電気的に接続していない
 バックアップHDDを入れてあり、非常時に上のものと差し替えます。(^^;
 力技な方法ですが、確実性が高いです。(^^;