[1998年06月04日]

 予想以上に翻訳されてる!
   でもこれホントは海賊版じゃぁ?



 
 


 このように大量の日本少女漫画が翻訳され、店頭にならんでいる。もちろん、正式授権版もあるのだが・・・・
   もしあなたが韓国へ旅して、たまたま漫画の単行本の多い書店に立ち寄ったら、その時どういう印象を受けるでしょうか?おそらくは「ああ、日本の漫画は翻訳されて、韓国でもたくさん出されているんだなぁ」という感触を得るでしょう。そしてそれは間違っていないのです。ほんと、多いんですよ。
 でもその時目にした単行本全部が、出版社同士の契約をきちんと結んだ「正式授権版」であるかどうかというと、これは結構???なんです。
 
 手に取って表紙、または裏表紙を見てください。そこには何か書かれているでしょうか? 正式授権版ならハングルや英文で、その本に対する権利について書かれているはずです。文中に集英社や講談社と言った出版社の名称がきちんと漢字やローマ字で書かれていたり、ハングルで表記されていたりします。そこには「**社と独占出版契約を結び〜」などと書かれているのです。表紙や裏表紙にオリジナルの出版社名や (C) 表記などがきちんと入っていれば、それは確実に正式授権版でしょう。安心して御購入ください(^_^)
 
 え、なにもない?価格だけが書かれている?? それは正式授権版でない可能性があります。
 
 実際のところ、正式のものでないと思われる単行本が沢山あるのです。なにせ日本の雑誌で連載中で、日本国内ですらまだそこまで単行本として出ていないものでも韓国語版のがあったりするのですから。立川恵さんの「夢幻伝説タカマガハラ」などは、これは今韓国の少女漫画雑誌MINKで翻訳・連載中ですが、このMINKコミックが出る前に他の出版社から出ている。しかも巻数が5巻とか・・。さらに、出しているのはどうやら1社だけではない様子。つまり正式授権版のMINKコミックスを含めて、同じ漫画の翻訳本が3種類あるという事に・・・・・いやはや(^_^;)
 
(1998年6月4日)
 
 
 補足です。6月〜7月上旬に「夢幻伝説タカマガハラ」を調査したところ、正式授権版の他には1社からの海賊版と見られる単行本の存在のみが確認できました。上記の「同じ漫画の翻訳本が3種類」は、「夢幻伝説タカマガハラ」には該当しないかもしれません。
 
(他の漫画については、海賊版と見られる単行本が2種類存在しているのは確認しています)
 
(1998年7月14日)
 


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