●海賊版か?韓国語版の「天使は舞い降りた」、ソウルで発見
 
  1998年5月31日、ソウル市内は東大門市場の書店街を散策中、香村陽子さんの単行本が翻訳され、新刊として販売されているのを発見しました。

 りぼん系の作家に関しては、現在韓国でも独占出版契約を含んだ正式授権版が翻訳・発売されつつありますが、香村さんのこの韓国語版「天使は舞い降りた」は集英社との契約を示す文もなく、また他の漫画家の正式授権版コミックスのように「フリートーク」欄を訳していないなどの差があるため、海賊版である可能性が非常に高いと思われます。
 但しこの本は正規の書店で入手できる流通経路を通している可能性があり、韓国の法律に触れる「不正」な本であるかは不明です。
 
 本はMODERN COMICS というコミックス系列の一シリーズの4巻目として出版されており、それをみても正当なものとは思えません。 表紙は日本版の表紙を複製して作成されたと見られ、色のにじみがあって良質とは言ず、また中の印刷も日本のもののほどきれいではなく、明らかに印刷ムラと見られるものなどが存在しています。(尤も、台湾の正式授権版でも印刷が悪いものがありますが・・・)
 価格も3000ウォンと普通のコミックスの中では高めです。(通常2500〜3000)
 
 翻訳の状態ですが、正式授権版もそうであるように、作中の日本語はいずれも訳されるか消されるなどの処理がされており、登場人物も韓国人名になっています。翻訳内容は訳文の質については不明です(そこまで韓国語に詳しくないため(^_^;))
 
 さて、オマケとしては、戸田夫婦(笑)は同姓という設定ではなく、同姓同名であるという話になっています。韓国の場合、姓が100種類程度しかないため、同姓は普通当たり前であります(^_^;)。よって、名前も同じという風に変えないと話が通じなくなるんでしょう(^_^;) ハングルでの表記と発音は同じでも、漢字で書くと違うんでしょうね。このままくっついちゃったら混乱の極みですね、韓国語版の場合。
 
(1998年06月02日)