品川百景第五十一番『居木神社と居木橋貝塚』


 


居木(いるき)神社

 創建に関する明確な史料は残っていないが、もとは目黒川の居木橋付近にあり、水害を避けて現在地に移されたという。当初は”雉子ノ宮”といわれていたが、移転を機に村内にあった貴船明神・春日明神・子権現・稲荷明神の4社を合わせ、「五社明神」と称して新しい村づくりをしたといわれている。岡の下にある石造鳥居には寛政4年(1792)と刻まれており、また手水鉢も同年に奉納されている。
 社号を「居木神社」と改めたのは明治5年(1872)。昭和5年(1930)に建てられた広大な本殿は、戦災で焼失、現在のコンクリート製の社殿は昭和60年(1985)の再建である。なお正面階段左手の斜面は富士山をかたどって熔岩が築かれている昭和8年(1933)完成の富士塚である。
品川百景一覧へ