手頃なパイプ発見! | ||
バーナーの替えボンベを求めて『ジャンボ○ンチョー』へ行く。 ついでに何か面白い材料はないかとブラブラしている時に、「シロマルパイプ」という鉄パイプを発見。肉厚1.6ミリ/直径25.4ミリと手頃なサイズ。しかも90センチで398円と安い!これはいいものを見つけたと、即購入。次の休日に早速作業にかかった。 1・鉄パイプを37センチ程でカット。 塩ビで制作する際に使う寸法見本で穴位置を決める。 2・卓上ボール盤で4.5ミリから少しづつ刃の大きさを大きくしながら穴開け。 潤滑油を使いながら作業した。 3・歌口を削る。バーナーでなましてからヤスリで削り出した。 4・底の絞りの部分を真鍮板(厚さ1.5ミリ)を切り出して制作。 ロウづけして固定。 5・底の部分をヤスリで整え、パイプの縁、全体も荒めのペーパーをかけた。 6・リューターを使って「龍力」の文字を刻んでみた。 |
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ヤスリで削り出した歌口 |
ロウ付けした底の部分 |
彫り込んだ文字 |
指穴を開けるのは、思っていた程手こずらなかった。卓上ボール盤の威力だ。 なました際に、火が当たった所が磨いても小さなブツブツが残ってしまった。どのみちこのあとメッキ前にバフ掛けしなければいけない。 肝心のケーナとしての音色と吹きやすさは、音はやや硬めでよく響くが、歌口の部分のパイプの肉厚が足らないため少々吹きにくい・・・。 アガチス材で箱も組んでみた。スポンジを入れ、フェルトを貼ってある。なんだか雰囲気はいいぞ。 |
組み立てた箱 |
箱に入れてみた所 |
ピンチ! | ||
知人の工房でバフ掛けし、意気揚々とメッキ工場に持ち込んだ。 トランペットやフルートのようなきれいなメッキをかけたいと発注。結構コストがかかるらしい・・・。下地の処理と、メッキの膜の厚さで値段が変わるようだ。金メッキにした場合、当然金の膜の厚さで高くなるらしい。「1本あたり4000〜5000円位を覚悟しておいて」と言われた。 数日後、メッキ工場から電話。「材質に難があり、きれいにメッキがのらない」とのこと。ガビ〜ン。なました時のぶつぶつ・・・あれが何かの徴候だったのか?とりあえず引き取りにいく。 「もう一度バフを掛けて、再メッキすればいいかも」ということだったが、うまくいく確証はないそうだ。使ったパイプは亜鉛引きという加工がされていて、それを完全に剥がさないと難しいらしい。材質が真鍮だったら確実に大丈夫ということなので、このスチール製のケーナはもうあきらめ、真鍮のパイプで作り直すことにした。今回は作業途中で仕上がっていないからと、メッキ代はタダにしてくれた。山本メッキさん、ありがとうございます。 |
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全体にぶつぶつが・・(泣)。 |
真鍮部分はメッキがのっている。 |
「龍力」の文字も消えてしまった。 |
真鍮パイプでやり直し・ついに完成! | ||
材料は、鉄パイプを買った後、仕事で外出した際に見つけて、いつか使ってみようと購入してあった手すりなどに使う、真鍮パイプ(厚み1.5ミリ/25.4ミリ径)を使った。まさかこんなに早くその「いつか」が来るとは(笑)。910ミリの長さで2,780円。鉄パイプのおよそ8倍(!)の値段。 早速加工。手順はスチールと同じ。道具も揃って来たし、作業もだいぶ手慣れて来たので、仕事の合間の時間で2日間・延べ3時間程で作業完了。今回はスチールの時に気になっていたチューニングも修正。長さを1センチ詰めてG管に仕上げた。 この後バフ掛けして、再度メッキ工場に・・・。予算の都合もあって、今回は1本だけお願いする事にした。銀でメッキの後さらに金メッキをかけるという贅沢な仕上げ。「今度は大丈夫」と工場の方も太鼓判をもらって一安心。なんと1日で仕上げてくれた。メッキ費用は5000円だった。 |
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バフ掛けした状態。 |
メッキ完了!写真がきれいに撮れない(泣) |
文字もきれいに出た。 |
内側も黄金に輝く! |
やっと完成。あとは音録りだ。 |
さすがにとてもゴージャスな仕上がりになった。バフ掛けの際に残した小さな傷が結構目立ってしまう。もう1本つくってある真鍮ケーナは、再度バフ掛けしてもう少し丁寧に仕上げてからメッキしようと思っている。次は銀仕上げでいいかな。 彫金や、銀粘土をはじめたおかげで金属加工にも割と抵抗なく取り組めるようになった。ただ漠然と金属製のケーナを・・・と考えていたものが、実際完成すると嬉しいものだ。さて、次は何を作ろうか・・・。 |