エンジントルクダンパー
SECTION製汎用タイプ+ワンオフステー(START RACING STAFF製作)
(2000/09/19)
(更新日2001/05/20)
どうです、カッコイイでしょ。(^^)
エンジンに沿うように付いたダンパーがエンジンの揺れを抑えるトルクダンパーです。
#nismoのステッカーはナンチャッテです。(爆)
トルクダンパーはレース車両で使われているパーツです。
プリメーラBTCCマシンの使用例
前々から対策したかったエンジン揺れ対策として導入しました。
問題その1.ガソリンスタンド等から出るとき、1速で進んで段差を降りると、反動がアクセルにきてハウリング状態
となりガックンガックン揺れ出し、ヘタクソみたく見える。(^^;
問題その2.峠道を気持ちよく3速で走っているとき、アクセルを抜くと反動が1回で収束せず、トラクションが不安定になってしまう。(^^;;
ということを経験したことはないですか?(^^;
そこで、トルクダンパーの出番です。
さて、純正状態でもオイルダンパーがオルタの上の方に一応付いていますが、前後方向の揺れは往復合わせて20ミリ以上あるのではないでしょうか。
T4は揺れの抑えが難しいのか、純正のトルクオイルダンパーには対策部品と思われる謎の黒いダイヤルがついています。FFにはありません。
対策するには次の2点が考えられました。
1.エンジンマウントブッシュを強化品に換える。
2.エンジントルクダンパーを装着する。
しかし、1番はエンジンの振動がボディに伝わり易くなり乗り心地を悪くする可能性があります。
2番であれば、横方向の揺れのみを抑えるため振動は1番より小さくて済み、私にとって理想的です。
そして、最近になってやっとトルクダンパーキットが何社か出てきました!
トルクダンパーという部品の存在自体は、この問題解決のため以前から調べて知っていたので、待ちに待ったという感じです。(笑)
がしかし、哀しいかなプリメーラ用はどこからも出ていません。
ダンパーには汎用タイプが出ているSECTION製としました。
これは他社のトルクダンパーと同様ウレタンタイプで、ガス式やオイル式ではありません。
動きはかなり固められ、半固定式と考えれば良いでしょう。
ウレタンの圧縮によりガタが出た場合はプリロード調整ダイアルで補正できるようになっています。
残る問題はステーです。
START RACING STAFFさんに、さり気なく相談してみたら、OKの返事を戴きました!(^^)v
片方は純正のトルクダンパーに被せるようにフィッティングするステー、もう片方はストラットタワーにある小さい平面部に付くL字ステーを製作戴きました。
溶接加工のワンオフ品ですが、相談すればおそらく他の方にも作って戴けると思います。(^^)
ただし、私が作っていただいたものは図面化されていないので現車持ち込みが必用です。
お問い合わせは私ではなくお店にお願いします。
お店のサイトはこちらです。
START RACING STAFF
純正ダンパー上のワンオフステーはクランク状になっていて、純正エンジンダンパー固定ボルトと共締めとしています。
また、横からもステーが伸びていてオルタネータ用のボルトと共締めとなっており、ガッチリとエンジンに固定されます。
L字ステーの方は写真と反対側に三角板の補強が溶接されています。
取りつけはストラットタワー側面にボルト穴を2つ開けて固定しています。
そして、もう一度完成写真を見てみてください。
左右のクリアランスはかなり小さいのですが、見事に真中を通っており、強度だけでなく、かなりフィッティング精度が必要なことがわかると思います。(^^;
(2001/05/20追記)
尚、上の写真のトルクダンパーは塗装後のものです。
最初は下の写真のグリーンでした。
ちょっと地味な感じだったので、余っていたプリメーラ用KL0シルバースプレーでペイントしました。
ついでにステーのサビ防止のため、これまた以前ブレーキキャリパーペイントの仕上げに使って余っていたゴールドの塗料で塗ってみました。(^^;
写真の通りペイントだけでかなり印象が変わりました。(^^)
かなりメカニックなイメージになりました。
1stインプレッション
(更新日 2000/09/19)
エンジンをかけてみると、取りつけ前より気持ちシートへの振動が大きい感じがあります。
しかし、不快なレベルではありません。
おそらくエンジンマウントをハードなものにすると、こんな程度ではないでしょう。
クラッチを繋ぎ発進した瞬間でカチっとしたフィールがあります。出足の反応が早いです。
そして駆動力が加わり、ひとたび走り出すとアイドリング時に感じた振動はスっと無くなります。
2速で徐行し、アクセルのON/OFFを繰り返してみます。
今までだと最初の反動でガックンガックン揺れだし、収束し難い状態になっていました。
OFF時の反動はあるものの、揺れはすぐに収まります。
揺り返しがわずかに出たときも揺れ幅が小さく、今までのようにアクセルに跳ねかえってハウリング状態になりません。
速度を上げてみます。
振動レベルは今までと変わらず快適。
もっと「エンジン直結!!」という感じの神経質な感じになる不安もあったのですが、まったく普通です。
おそらく、エンジン以外にもミッションやデフを支えているマウント類の動きが残っているためでしょう。
しかし、一番大きく揺れていたのはエンジンですから、程良い効果が出るのだと思います。
3速60Km/h前後でアクセルをON/OFFしてみます。
反動は1回のみで収まります。徐行のときより更に有利な様です。
しかも、期待通り、アクセルをONにしたとき、OFFにしたときのトラクションの反応が早く、ドライブし易いのと同時に、
不快な揺り返しが無い分、クオリティの高いドライブフィールとなります。
ということで、私としては非常に満足しております。(^^)v
2ndインプレッション
(更新日 2000/09/24)
どうやらトルクダンパーっていうのは単なるエンジン揺れを抑えるパーツではなくて、トラクションパーツだなと
思えてきました。
コーナーでの安定性が上がっている様に感じています。
シフトチェンジの時のエンジンの揺り返しによるトラクション抜けが改善されればいいなとは思っていたのですが・・・
どうやらシフトチェンジ時のみならず、フルタイム(特にコーナリング時)でトラクションが向上している様なのです。
推測ですが、ハーフスロットルでコーナリング速度を調整している時というのは、駆動力がかかったり抜けたり、エンブレが
かかったりが微妙に何度も繰り返されていて、その部分でエンジンが揺れると、揺れている間はタイヤの回転が
フリーに近くなるのではないでしょうか。
駆動力が抜けて回転しているタイヤは当然ながら回転方向に対して路面を掴めず進行方向に対する安定性が弱くなります。
ということは、エンジンの揺れが小さければ小さい程、タイヤがフリーになる時間が短くなり、安定性が増すと考えられます。
まして、これがAWD車であれば、その効果は更に大きくなるはずです。
(その2)
クラッチを繋いだ時の駆動力が伝わるまでのタイムラグが減ったため車線変更等がやり易くなりました。(流れに合わせ易い)
(その3)
漠然とした表現ですが(^^;コーナリング中のアクセルペダルから伝わるインフォメーションが正確になっています。
更に、微妙に踏量を調整している時においても、すぐレスポンスしてくれるため、コントローラブルになっていて楽しいです。
(その4)
クラッチのインフォメーションも増えます。
エンジン揺れが無い分、足の裏でクラッチの摩擦を感じられるといえば良いでしょうか。
次にメリットとデメリットを箇条書きに整理してみます。
(更新日2000/09/24))
メリット
1.徐行時の段差乗り越えをキッカケとしたエンジンの揺り返しとアクセル間のハウリング(ガックンガックンとなる)が解決できる。
2.アクセル操作のレスポンスが向上する。
3.中速域で低いギアを選んで走っても、アクセル操作による揺り返しの収まりが早く、トラクションが不安定になることを解決できる。
4.シフトチェンジの時の空走時間が短くなる。
シフトアップしてクラッチを繋いでもエンジンが逃げるとタイヤに駆動力が伝わる時間が遅れますが、トルクダンパーを付けることで回避できます。
5.ギアの入りが良くなる。
6.トラクション(特にコーナリング時)がアップする。
7.アクセルの応答性が早くなるため、コーナリング時のアクセルコントロールがやり易くなる。
8.アクセルの応答性が早くなるため、街乗りで、車線変更時等においてクルマの流れに乗り易くなる。
9.エンジンルームがカッコ良くなる。(笑)
デメリット
1.アイドリング時に室内に伝わる振動がやや大きくなる。
私はボディも補強しているので尚更なのかもしれませんが、内装品がビビる程ではないです。
しかも少しでも走り出せばこの振動はなくなり、フィールは逆に今までより快適なので納得できます。(^^)
エンジンマウントを強化したらこの程度では済まないでしょう。(^^;
2.ダンパーの両端がピロボールのため、回転方向でステーに当たるガタ音が出る。
しかし、水道の蛇口用のパッキンゴム(200円弱、コの字断面のもの)を買ってきてピロ部に挟んだら直りました。
3.エンジンマウントのヘタリが早くなるかもしれない?
スロットルを開けてみるとエンジンの右側だけを固めに固定しているので左側だけが動きます。
このため、部分的にマウントのヘタリが早くなるかもしれません。ならないかもしれません。(笑)
こればかりは使い続けてみるしかありませんね。
揺れが1回で収まる分と相殺されて変わらないかもしれません。
そもそも純正ダンパーも右にしか付いていないので、1箇所留めなら位置は正しいと考えています。
また、実際1箇所で揺り返しを抑える効果が出ています。
エンジンの動きが気になるのは停車してエンジンを見ながらスロットルを開いたときだけなのです。(笑)
気になるのであれば、左側にもダンパーを入れるしかないでしょう。
ただ、周囲の部品配置から難しいと思います。
4.坂道発進で今までよりしっかりと回転を上げてクラッチを繋がないとエンストしそうになる。
しかし、従来との比較の話しであって慣れれば問題ないレベルです。
以上です。
メリットとデメリットを比較してみると、メリットの方が大きいですし、長く不満をもっていた部分が改善されるので、
私は不具合が出ない限り今のままで乗るつもりです。(^^)