酸化チタンタイプ イオナイザー(TTN型)

(更新日 2001/10/13)


二酸化チタン
最近になって、光触媒効果のある酸化チタン(TiO2)を含んだ塗料が最寄のホームセンターで容易に入手できることが判明したため、
これをTTNに応用する実験を始めることにした。
光触媒効果によって臭いやホルムアルデヒドが分解されるということで、分子のクラスター化機能を有します。

筆者が得た酸化チタンの光触媒作用の情報としては以下の通り。
1)水分子と反応し有機物を酸化分解する。 H2O → (-OH)+H(+)

2)紫外線が照射されると、電子が励起状態となって放出され(光電効果)、酸素分子に作用、 
 02+(-)+(-)+(-)+(-)→ O^2- + O^2- 、酸素をスーパーオキサイドアニオンに変える。
つまり、トルマリンを刺激した場合と同様にマイナスイオンが放出され、酸素分子の
クラスター化作用を発揮する。

以上のように、酸化チタンは部分的にトルマリンと似た特性をもちます。

仮説
そこで筆者はトルマリンと混合すれば、次のメリットが期待できると考えます。
1)光電効果で放出された励起状態の電子がトルマリンを刺激し、高効率で多量の
 マイナスイオンを発生させることが期待できる。
 同時に、光電効果により酸化チタンから電子(マイナスイオン)が飛び出して出来た正孔を
 トルマリンの発生したマイナスイオンが素早く埋めることで、次の励起状態電子を
 効率よく放出、全体として連鎖反応のような活性化が期待できる。
 この場合、酸化チタンの有機物や水分子分解作用の方は劣化することが考えられるが、
 励起された状態のマイナスイオン数は増えるため、スーパーオキサイドアニオンの生成は逆に増えると
 思われる。

2)酸化チタンが分解した水分子や有機物の水素イオンにトルマリンの発生したマイナスイオンが
  トルマリンのマイナス分極側(トルマリンは永久分極している)と触れて反応、 2H(+)+2(-)→H2 
  燃焼性のある水素ガスの生成が期待できる。


酸素イオンさえ生成出来てしまえば、その効果はおなじみ?の他の吸気系イオナイザーと同じ理屈です。
1)酸素イオンは水蒸気をクラスター化する作用があります。
  水蒸気がクラスター化されれば、インテークパイプ内への水分の付着性が高まり、吸気抵抗となる静電気を分散除電、
  吸気抵抗を減らす効果が期待できます。

2)同様に燃焼室内に届いた酸素イオンは結合相手の燃料ガスをクラスター(細分)化。
  燃焼効率の向上が期待できます。

3)更におなじみの酸素分子のイオン化するためのエネルギーロスの低減効果ですね。
 酸素分子のイオン化に必要なエネルギー(1モルあたり288Kカロリー)の一部が、 燃焼前段階でイオン化が完了
 されることで燃焼時の反応熱のロスを減らし、燃焼効率およびパワーの向上が期待できます。

4)以上に加えて水素ガスでパワーアップが可能なのだろうか?!(^^;


問題
1)電子の貫通
TTNでいつも問題になるのは、サクションパイプ(吸気パイプ)をどうやって電子が貫通しているのか?!ですが、
普通に電子を出し続けただけではおそらく、絶縁体であるパイプの内壁の一部をマイナス電荷の静電気で
帯電させるだけかと考えますが、基底状態でなく、「励起状態」であれば貫通が可能なのかもしれません。

また、励起状態の電子が基底状態に戻るとき、差分のエネルギーをマイクロ波として放出し、酸素分子を
イオン化するという説もありますが、筆者の調査では確実と思われる情報源からは確認できていません。
(*電子が基底状態に戻るとき、微弱な光は放出するらしいです。光物性学で「りん光」と呼ばれるらしいですが
この分野についてはまだまだ研究されている最中といったところの様です。)

結局のところ現段階において、これらの件についてはそれを説明できる資料が見つかっておらず、今回も仮説のみあげておき、
断定は避けておきたく思います。
デバイスをインテークパイプ内や、インダクションボックス(フィルターボックス)内(もちろんフィルタより前)、むき出し型でも
外気導入ダクト等に設置出来る場合は貫通の問題はないでしょう。
しかし、市場で主流を占めているのはやはりまだパイプ巻きつけ型。
ですので、筆者はこのタイプも実験したく思います。


2)紫外線の確保
酸化チタン方式で最も疑問に思われるのはこの点でしょう。
エンジンルーム内に進入する紫外線の量はかなり限られていることでしょう。
効果が出る場合に考えられるのはトルマリンとの組み合わせで、ごく僅かな紫外線で
高効率な光電効果が起きるということでしょうか。
あるいは、熱や振動でトルマリンから先に出た電子が何らかのカタチで励起され、
基底状態に戻るときに紫外線領域の「りん光」を発生して連鎖反応を起すのか?
今はわかりません。

なにぶんイオン測定器もありませんので、実験で燃費データ等を集めてみるしかないのが
現状です。
デバイス自体の自作は簡単に出来るのですから、やってみるしかないでしょう!(^^; <いつものノリ

3)耐久性
これが一番不安ですね。
耐熱性は元々防熱用途のヒートカットと比べて一般用途の塗料ですから、出来れば上から耐熱塗料で
コートしたいところなのですが、それでは光電効果がなくなってしまいます。
浴室用でもあるので湿気はある程度大丈夫かと思われるのですが。。。
しかし、まずは安価な塗料で短期的にでも実験し、効果があるようなら、本格的に酸化チタン
パウダーを購入して耐熱塗料に混ぜる等するというステップで行きたいと思います。
もし、この塗料でもそれなりの耐久性があることがわかれば、それはそれで自作派にとって嬉しいことになりますね。(^^)


製作方法

以下は筆者の行った製作方法ですので、必ずしも同じ材料、同じ構造にとらわれる必要はありません。
参考にされて下さい。(^^)

エコアカデミークラブ製トルマリンパウダー
325メッシュ
アサヒペン製環境保護塗料(酸化チタン入り)
まずTi(チタン)入り塗料をよくかくはんしましょう。
底の方に酸化チタンが沈んでいては意味がありません。
そして、これらの材料を体積比でトルマリン(3):Ti塗料(7)の
割合で混ぜます。
銅粉は好みで適量入れて下さい。(笑)
銅に塗るので基本的には無くてもOKだと思います。
ベース板となる銅ですが、今回は銅製メッシュシートを使いました。
これは、TTN表面で起こった光電効果で発生したイオンが裏面に
抜けられるようにするためです。

先に自分のクルマのインダクションパイプに巻きやすい幅にカットします。

次に端を折り返してアース用の銅線の芯を折り返した長さ分剥いて
挟んでハンダ付けします。

そしてハケや筆で塗装していきます。
つるして乾燥したら、銅メッシュの両端がほつれないように厚手のステンレス
テープでガードして完成です。(^^)
積層はしていません。
また、化粧板の貼付けや、耐熱塗装は光電効果を劣化させると考えて
今回は素材のままとしています。

今回は、塗料を沢山作りすぎたので複数まとめて作りました。
塗料がもったいないので。(^^;

写真の使用は上から順に

1)40メッシュの銅シートにTR-Ti塗装
 これは2枚作製しており、一枚は現在装着しています。

2)40メッシュの銅シートにTR-HC-Ti塗装
 豪華スペシャル版ですね。(笑)
 実験は後になるでしょう。
 実はヒートカットもアサヒペンのTi塗料も水性ペイントですので、綺麗に
 混ぜることが出来ます。

3)100メッシュのより目の細かい銅シートにTR-HC-Ti塗装
 更にスペシャル。(笑)

4)上記3)と同じ仕様です。
サクションパイプに金属ベルトで装着。
ジャバラの部分は避けて密着させます。
アース線をボディやバッテリーマイナスに繋いで完成です。(^^)


さて、失敗か成功かは、実験後のお楽しみ。(^^;
#ダメで元々、当たればラッキー、それが自作!(笑)


各コンテンツで紹介している改造、改良、自作等をご自分で試される方は、
必ず自己責任において行って戴きますようお願いします。
万一、何らかの支障、問題などが生じた場合、一切筆者側は責任を負いません。
(冷たい様ですが、この手のコンテンツの一般的ルールです。(^^;)