ウルトラマンティガ第1話の衝撃

 ウルトラマンティガ第1話。はっきり言って期待なし!円谷プロダクションに対する怒りが頭の中を渦巻いていた。…なんで主人公に現役のアイドルを使わなくちゃいけないワケ?それだけ自分たちの作品のクオリティで視聴率を取る自信がないワケ?
 主人公がV6の長野博だというだけで、アイドル嫌いの私は拒絶反応を起こしていた。
 まぁ、話しの種に見とこうか位の軽い気持ち+長野博クンのアラ探しの為に私はチャンネルを合わせた。はっきりいって、なんで影丸茂樹サンが主人公じゃないんだって毒づいてたくらいだった。
 前半には何の感慨もなく終り、後半・・・私の気持ちが徐々に変わり始めた。石像から蘇り、立ち上がったウルトラマンティガの美しいこと・・・まるで女性の様だった。特有の腰高に構えた権藤俊輔さんの姿は初代ウルトラマン以来、造形と肉体の美しさが伝わる秀逸なものだった。ただ、このとき殺陣師がついていなかったせいで、アクションはちょっと?なものだったが。
 そして、パワータイプの登場・・・正直、私はブッ飛んだ。真っ赤なパワータイプ・ティガは今までのスーツアクターの常識からは考えられてない身体…つまりジュニアヘビー級のプロレスラー並みのとんでもないマッチョだったから。
 スーツアクター…特にウルトラマンを演じる役者は細身と言うのが暗黙の了解だった様 な気がする。初代の古谷敏さんにはじまって、海外制作のパワードに至るまで大体が細身の役者さんが演じている。それが突然マッチョになってしまった!。
 いくらパワータイプとは言えやりすぎでは・・・という思いはその動きを見ているうちふっ飛んでしまった。。あの視野の狭いマスクをつけて目一杯体重の乗った突き蹴りを放つ技量…これは相当な空手の使い手に違いない!。そして、その思いを決定的にしたのは、腰の先行する鞭の様にしなる廻し蹴り!。ムエタイ式・近代空手式のその蹴りに一遍で魅せられた。…その日から私は顔もわからない「中村浩二」というひとりの役者のトリコになってしまった。そして、毎週土曜の午後6時はテレビの前に座る(若くはビデオの予約をする)生活が足掛け3年間続く…。(その後、長野博クンも見慣れたせいか気にならなくなった。そして、大きな誤解も解けた。長野クンはアイドルではなく、立派な役者だった。ダイゴ、ご免ね)

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